2台のアストン、フルカーボンオープン&最速
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:アストンマーティン
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:アストンマーティン
コクピットに収まると、そこはいつものアストン流の空間だった。最も硬派なモデルでありながら、シートはバックレスト固定式のフルバケットではなく、電動アジャスト式のスポーツタイプであるところが、いかにもアストンマーティンらしい。ただし望むなら、カーボンファイバー製ライトウェイトシートをオプション装着することはできるが。
7段2ペダルギアボックスは、シングルクラッチらしくDレンジの自動変速に任せるとシフトアップ時に若干ギクシャクするが、コラム固定式のパドルで積極的に叩いてやれば、素早い変速が気持ちよく可能である。だからそうやって走る限り、V12ヴァンテージSはその成り立ちから想像できるとおりの、パワフルな走りを披露してくれる。
573psを生み出す6リッターV12は、イギリスのスポーツエンジンらしく実用域から有効なトルクを生み出すから、必ずしも高回転まで引っ張らなくても心地好さを味わえるが、同じ出力を出すヴァンキッシュのユニットとは若干キャラクターが異なるようで、豪放なサウンドを発しながら回るトップエンドにおける吹け上がりの勢いが、一段と鋭く感じられる。つまり、アストン随一の硬派モデルとの相性は抜群にいい、というわけだ。
そのルックスから想像するとおり、コーナリングはV12ヴァンテージSの得意とするところだ。従来型のV12ヴァンテージもそうだったが、V8ボディに12気筒エンジンを収めたことによるフロントヘビーは感じられず、オンザレール感覚でコーナーを抜けていくのに加えて、コーナーでのロールが極少であることも印象に残った。だから、公道上でその限界を味わうのは難しいと感じたが、試乗車がハイグリップのピレリPゼロコルサを履いていたこともその一因だろう。限界を知りたいならサーキットに持ち込むといい。カーボンセラミックローターの強力なブレーキも、ワインディングでの速さに貢献していた。
このようにV12ヴァンテージSは、硬派なスーパースポーツとして期待を裏切らないクルマに仕上がっているといえるが、例によって意外なのがその乗り心地だった。3ステージダンパーの「スポーツ」を選んで走っていても、ドライバーの身体が上下に揺すられるような強硬さはなく、もちろん硬いのだけれど決して不快ではない乗り心地に終始する。まさにここに、ブリティッシュの老舗、アストンマーティンの真髄を見た気がした。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
[車検]費用が増える? 2024年10月より車検での[OBD検査]を本格運用へ
即納って不人気車なの!? なんでそんなに待たなきゃならん!? [納期]にまつわる素朴なギモン
いまさら人には聞けない「ベンチレーテッドディスク」と「ディスク」の違いとは? ブレーキローターの構造と利点についてわかりやすく解説します
ラリージャパン2024開幕直前。豊田スタジアムやサービスパークの雰囲気をお届け/WRC写真日記
メルセデス・ベンツの『GLE』系と『GLS』にオンライン先行受注にて“Edition Black Stars”を設定
ラリージャパン2024“前夜祭”が豊田市駅前で開催。勝田貴元らが参加のサイン会とパレードランが大盛況
フランス人スター選手と一緒の気分? 歴代最強プジョー 508「PSE」 505 GTiと乗り比べ
セカオワが「愛車売ります!」CDジャケットにも使用した印象的なクルマ
トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
メルセデスAMGが待望のWEC&ル・マン参入! アイアン・リンクスと提携、2025年LMGT3に2台をエントリーへ
TCD、モータースポーツ事業を承継する新会社『TGR-D』を2024年12月に設立へ
ウイリアムズとアメリカの電池メーカー『デュラセル』がパートナーシップを複数年延長
【クセ強だけど懐かしい】光岡、55周年記念車「M55ゼロ・エディション」発売。100台限定…ベースはあの車
「売れる車がない」なんて言わせない! 北米日産の大型SUV「アルマダ PRO-4X」が魅力的…価格も発表
新型「ティグアン」正式発売で注目集まる豪華装備とお値打ち度。世代遅れの兄弟「Q3」よりお買い得
メルセデスAMG「A45」に“最後の限定車”登場。2.0Lターボは421馬力も…価格は1000万円超え!!
ホンダの高級ブランドが新型SUV「ADX」を発表。クセ強め“アメリカン顔”の衝撃や背景とは?
北米レクサスが販売する3列SUV「TX」は何モノ!? “LBX顔”で実質650万円~…25年モデルに進化
【アルファード/ヴェルファイアはイヤ!】そんな人の選択肢になるかもしれない高級ミニバン「Vクラス」はどんなクルマなのか?
新たな仲間募集、JAFの給水素+給電カー、新型GR86の方向性…S耐最終戦で見えたトヨタと水素の現在地
【SUVだらけでお腹いっぱい】世間に流されず自分らしい車を探し出すための、愛車の「因数分解術」
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!