快適性はGクラス超え! 公道試乗でわかったレクサスLXの乗り心地
掲載 carview! 文:塩見 智/写真:小林 俊樹、トヨタ自動車 138
掲載 carview! 文:塩見 智/写真:小林 俊樹、トヨタ自動車 138
横尾チーフエンジニアにエアサスを必要としないと言わしめる乗り心地のよさの理由を尋ねたところ、ふたつ鍵があるという。ひとつはボディを受け止める8カ所のラバーマウントの下に敷くワッシャ。ハイテクな電子制御部品の採用を想像していたので拍子抜けしたが、単純な部品すぎて逆に興味がわいた。見せてもらうと厚さ数ミリ、直径数センチのドーナツ形状をしたただの金属部品だ。このワッシャの素材、厚み、形状によって、その上のラバーマウントの働きが大きく変わることに気付き、試行錯誤によって最適な素材、厚み、形状を見つけたという。
もうひとつの鍵はAHC(アクティブ・ハイト・コントロール)サスの採用。LXのダンパーに見える部品は、ガスとオイルを併用し、ダンパー機能とスプリング機能を併せ持っている(コイルスプリングも別にあり、両者でスプリング機能を受け持っている)。さらにこのAHCは別タンクからガスを注入することで、H4(ハイギア)モードで75mm、L4(ローギア)モードで85mmの車高調整機能も持つ。これによってエアサスのライバルに負けない対地障害角を確保できている。この辺りにBOFガチ勢たるレクサスからのモノコック勢への飽くなき挑戦を見て取ることができ、興味深い。
公道を走らせてみて、まずはLXがオンロードで十分な快適性をもつことが確認できた。現在納車を待っているのは、試乗することなく、あるいは実際に見ることもなくブランドを信じてオーダーした人がほとんどだろうが、ひと足先に体験した者としてレクサスは首を長くして待つあなたをがっかりさせないとお伝えしたい。余計に早く乗りたくなるだろうが。情報解禁と同時にまずはそのことをお伝えし、追って後編でこのクルマが本来得意とする悪路でどのような振る舞いを見せたか、また新たに設けたエグゼクティブ仕様がいかなる存在かについてお伝えしたい。
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