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Z4 マイナーチェンジ版 本国ドイツで試乗!

挙動がダイレクトに伝わる快感

ところで、発表資料にはテクニカルな変更を示す記載がなく、試乗後のインタビューでも詳細は明らかにされなかった。だが、実感としては走りの洗練度が明らかに向上していた。

試乗した「sDrive35is(819万円)」は、ダンパーの減衰力を連続可変制御するアダプティブMサスペンションを装備。その制御はエンジンやダブル・クラッチ式7速DCTなどと統合され、走行モードの選択ができるドライビング・パフォーマンス・コントロールをコンフォートに切り替えたところ、乗り心地が快適になっていたのだ。

タイヤはオプションの19インチを履いていたので、路面の継ぎ目などの大きな入力に対しては接地感の硬さが気になることがある。だが、サスペンション自体がスムーズに動いてくれるので入力が不快感を伴う衝撃として身体に伝わることがない。このあたりは、継続的な進化が繰り返されてきた結果と考えられる。印象としては、ボディの剛性が一段と向上し、サスペンションのスムーズな動きを導き出しているようだ。

だからといって、ロードスターとしての走りは少しも損なわれていない。特に、走行モードをスポーツにするとダンパーの減衰力を高めに保つので、コーナー進入時にはステアリング操作に対してダイレクトな応答性を示す。ステアリングの手応えも重めになるだけに、その実感がより際立ってくる。なおかつ、ロードスターならではの長いボンネットが視界に入るため、それが矢印の役割を果たしてコーナーのイン側にズバッと向きを変える様子には快感さえ覚える。

そして、コーナー脱出時にはステアリングを戻しつつアクセルを踏み込むと、リアタイヤが路面をガッシリとつかみながら強大な力で蹴っている様子が腰のあたりに伝わってくる。こうした臨場感が得られることも、乗車位置のすぐ後にリアタイヤがあるロードスターならではの特長だ。

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