タイで人気のメーカーは？ バンコクMS・クルマ編

■熱気を帯びつつあるタイ自動車マーケット

タイの2013年度の自動車生産台数は245万7057台でアジア7カ国では韓国、インドに次ぐ3位。販売は133万680台とこれまた3位。製造・販売の差はほとんどが輸出分だ。タイがASEANの西の横綱なら、東の横綱と言っていいインドネシアはどちらも4位。ただし内容は異なり生産120万8165台に対して、販売122万9473台と、販売台数はタイと拮抗している。このことから、タイは輸出型、インドネシアは内需型と言えそうだ。

両横綱の車種別状況は、タイがピックアップ、セダン、ハッチバックに対して、インドネシアはMPV（多目的車）が圧倒的とその好みにかなり違いがある。タイで街を走っているとずいぶん見晴らしがいい。それは生産にも反映されていて、タイでセダンを生産、インドネシアでMPVを生産し相互補完している。

ただし、2014年の四輪車販売は、タイの政情不安もあって苦戦中で、現地自動車メーカーが予測している2014年の需要は110万～115万台。（統計情報の出典：FOURIN　以下同じ）

そのような状況ではあったものの、2013年3月にスズキがエルティガを、6月にシボレーがスピンという7人乗り小型MPVを発売し、11月に日産がジュークを、フォードがエコスポーツを、2014年にはホンダがヴェゼルを投入する。また、シボレーがトラックス、マツダが現在開発中のCX-3を投入するうわさもあるので、そうなってくると、タイの道路の景色も今後はインドネシアに近づいていくのかもしれない。

※写真はトヨタ TRDカローラアルティス