ドイツの自動車賞でホンダeが大賞に…それでも日本メーカーのEV戦略が遅れをとっている理由とは
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 108
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ジャーマン・カー・オブ・ザ・イヤー 2021(GCOTY)の結果が発表された。ドイツ国内市場でその年から来年にかけて販売されるニューモデルを評価するこの組織はドイツ在住のフリーランスモータージャーナリストが集結して2017年に発足した。私は数少ないノン・ジャーマン選考委員として末席を汚している。おかげで今年もフェイスリフトも含め80台近い候補車に試乗しなければならないという、嬉しくも大変な目にあっているが、コロナの影響もあって移動が制限され、全てのニューモデルをテストできなかったのは非常に残念だった。
ところでG-COTYは今年から5つの部門に分けて1次選考を行い、その後、5部門のトップから大賞を選出するという方法に変わった。その結果、以下のような各部門でのトップが選出されたのである。
・2万5000ユーロ(約310万円)以下のコンパクト部門:「VW ゴルフ」
・5万ユーロ(約620万円)以下のプレミアム部門:「VW ID.3」
・それ以上のラグジュアリー部門:「ポールスター2」
・ニューエナジー部門:「ホンダ e」
・パフォーマンス部門:「BMW アルピナ B3」
今回も数台の日本車がノミネートされていたが、中でも「ホンダ e」と「マツダ MX-30」がニューエナジー部門で注目された。このカテゴリーには「テスラ モデル3」「VW ID.3」「オペル コルサe」などの強豪が目白押しだった。残念ながらMX-30はこの部門では得票数が伸びず中位だったが、ホンダeはパワートレーンのみならず、インフォテインメントやデザイン、スポーティなハンドリングで大きな評価を得た。
弱点とされた航続距離はWLTPで222kmだが、シティコミューターと割り切ったコンセプトが理解され、この部門のトップに立った。そして最終選考に進み、なんとホンダeが大賞を獲得したのである。一方、MX-30はラグジュアリー部門で3位に入っている。
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