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A5にカブリオレ登場!ソフトトップの優美な姿

出来栄えは予想以上!

試乗初日は残念ながら雨。トップは閉めたままで行く。静粛性を更に高めたアコースティックトップは、それでもポツポツと雨粒の当たる音を響かせるけれど、それもソフトトップの風情というものだろう。

いわゆるフットワークや乗り心地の面で、オープンであることを殊更に意識させるネガティヴな部分は見当たらない。ステアリングの反応は十分に正確。乗り心地も、たとえば路面に埋め込まれた速度抑制用のカマボコ状の段差を乗り越える時にも、ガチガチというより適度に全身をしならせながら、すんなりと通過できる。これはやるなぁと思ったところ。各部をいくら硬めても、どこか残った弱い箇所がグシャッとなるだけで乗り味の質は一気に下がってしまうもの。しかしA5カブリオレのボディは、そういう次元の先を行っているという印象だ。

そんなボディだけに、タイヤサイズは19インチでも問題無し。これにはADS(アウディドライブセレクト)に含まれる減衰力可変ダンパーの効果も大きいに違いない。

唯一の不満は、やはり重いということである。動力性能は、特に低速域での瞬発力を考えると、3.2FSIで及第点といったところ。あるいは2.0TFSIが用意されれば、それも悪くは無さそうだが。

幸運にも快晴となった2日目は当然オープンで。まず嬉しくさせるのは、多くのハードトップオープンのようにAピラーが倒れ込んでないので、視界にとても開放感があることだ。風の巻き込みも、まさに適度。普段はトランク床下にしまっておけるウインドディフレクターを立てておけば、120km/hで走行していても、センターコンソール側の髪が軽く揺れる程度で済むから、髪の長い女性だっていやがることはないだろう。静粛性も高く、この状況でもフツウの声で会話できる。

この日の車両は前輪駆動の2.0TDIで、17インチタイヤにADS無しという仕様だったのだが、そのフットワークも実に好印象だった。このタイヤサイズならばADS無しでも乗り心地にはまったく不満は無い、というよりスッキリ軽快な乗り味はむしろ好ましく感じられたほどである。

A5クーペの走りの奥深さを削ぐことなくオープンの気持ち良さを上乗せした。A5カブリオレの走りを評価するなら、そういう表現になる。出来映えは予想以上だった。

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