新型レクサスGS、最終兵器のハイブリッド
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:菊池 貴之
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GS450h「Fスポーツ」は紛れもなくドライバーズカーだ。BMW 5シリーズよりも乗り心地はよく、メルセデスよりもスポーティ。つまり「メルセデスとBMWの中間地点に君臨する希有なプレミアムセダン」というのが私の第一印象。ノンハイブリッドのV6もヤンチャなキャラで楽しいが、エコと楽しさの両立ではGS450h「Fスポーツ」はレクサスの中でもっとも気の利いたスポーツセダンだ。
GS450h「Fスポーツ」もノンハイブリッドと同じく、切り替えモードを持っている。「スポーツ S」ではエンジンとギア特性が切り替わり、明らかにパワーアップした加速が可能となる。スロットル特性も変化するので、わずかにスロットルを踏み込んだだけでも大きなパワーが得られる。2モーターハイブリッドと電気式CVTなので自在に性能を作ることが可能だ。
さらに切り替えダイヤルを右にクリックすると「スポーツ S +」に切り変わる。このモードではステアリングの重さが変わり電動パワーステアリングのダイレクト感が増す。さらにダンパーがよりハードに切り変わり、サーキットも走れるくらいしっかりとしたダンピングとなる。
「Fスポーツ」は19インチのタイヤを履くが、乗り心地はBMW 5シリーズが履くランフラットよりも快適だ。個人的には40扁平ではなく45扁平にして外径が大きいタイヤサイズを履きたかった。新型ポルシェ 911が証明したように、タイヤは横幅よりも外径を大きくしたほうが「燃費・転がり抵抗・摩耗性能」のメリットが大きいのである。
「Fスポーツ」のフロントマスクは一目で違いが分かる。エッジが効いたエアロデザインが特徴だが新しいレクサス顔のスピンドルグリルは欧州のプレミアムブランドと比べるとまだ迫力不足。レクサスのデザインはディテールは洗練されていると思うが、全体のフォルムのインパクトが弱い。BMWと比べるとボンネントの高さがとても気になるから、セダンとしてのフォルムが保守的に思えてしまう。もっと大胆に全体のフォルムをデザインしてもいいはずだ。アイコンとなるスピンドルグリルはややもすると「おちょぼ口」に見えてしまうのが残念なところである。
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