ランボルギーニの名車ミウラやカウンタックの歴史がサラリと読める、クラシックカーイベント探訪記
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:(c)2018 Automobili Lamborghini S.p.A. 、Takumi Yoshida
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ミウラに代わるランボルギーニのフラッグシップとして1971年に発表され、74年から市販開始されたのが、同じくミドエンジンのカウンタックだった。ただしカウンタックは横置きエンジンのミウラとパワートレーンの配置が異なり、4リッターV12をコクピット後方に縦置きし、ギアボックスを通常とは逆にエンジンの前方に突き出している。ミウラのボディを仕上げたのと同じマルチェロ・ガンディーニのデザインになるスタイリングも、ミウラとは対照的に鋭いエッジと平面で構成された、すこぶる先鋭的なものだ。
プロトタイプは5リッターエンジンのLP500だったが、オーバーヒートなどの問題があってV12エンジンがミウラと同排気量の4リッターに戻され、カウンタックはLP400として市販開始された。その後、パワーアップや排気量拡大を繰り返し、LP400S、LP500S、5000QV、アニバーサリーとモデルチェンジ、それにともなってボディにはエアインテークやスポイラーやオーバーフェンダーが追加されていった。そんななかにあって最初期のLP400は、ガンディーニデザインの純粋さを最も明確にキープしていると同時に、ドライビング感覚も後のモデルより明らかに軽快かつ俊敏で、直線番長的なクルマと思われがちなカウンタックのイメージと違って、スーパースポーツらしい愉しさに満ちている。
LP400は生産台数150台といわれ、ウォルターウルフのような特殊なモデルを別にすれば、市販型としては最も数が少ない。したがって、1972-85年のランボルギーニのカテゴリーでLP400がベストに選ばれたのは、スタリングの純粋さや操縦の愉しさも含めて、納得の結果だといえる。実はLP400がドライビングすると素晴らしいクルマであることを僕自身が知ったのは。新車から日本にあるこのオレンジ色の個体に乗ったときだった。
※正式表記は:1976 Lamborghini Countach LP400
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