3シリーズツーリングに海外試乗。完成度は?
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:BMWジャパン
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基本性能に変わりはないが、ツーリングは大きなテールゲートを持ちボディが筒抜け状態となっているため剛性の面ではセダンと比べると不利だ。それを補うための補強が必要なので、セダンに対して車両重量が70kg(同エンジン搭載モデル比)増える。ボディ剛性は従来モデルと比べても10%の向上を実現しているが、車重の増加が走行性能に影響を及ぼしそうだ。ところが、試乗車となった328iはその負担をまったく感じさせない。ごく低回転域から3リッタークラスに迫るトルクが得られる、BMWツインパワー・ターボ・テクノロジーを採用する2リッターの直列4気筒エンジンを積んでいるからだ。組み合わせる8速ATもエンジンの実力を効率よく最大限に引き出すことに役立っている。
しかも、快適性が優れていることもツーリングの特徴だ。ワゴン形状のボディを持つクルマは室内スペースと荷物スペースの間に隔壁がないため、排気系からのこもり音、リヤタイヤからの振動やロードノイズなどに影響されやすい。ところが、ツーリングは例外である。なおかつ、荷物の積載を前提としてリヤサスペンションは硬めの設定となるはずだが、むしろ前席よりも後席の乗り心地の方が快適なほど。セダンと同様に、荒れた路面でタイヤに鋭い入力があるはずなのにそれを不快さをともなう突き上げとして感じない。
さらにいえば、最新モデルの3シリーズでしばしば指摘されている冷間時にコロコロという感じで響くアイドリング音やエンジン・オート・スタート/ストップが働きエンジンが再始動するする際の振動も控えめになっている。取材したところによると、こうした指摘はBMWの耳にも届いていてセダンを含め継続的な進化を繰り返している成果だという。
ちなみに、日本市場には320iを加え秋ごろには追加投入されるだろう。2リッターの直列4気筒ディーゼルを積む320dの導入も期待したいところだ。また、ツーリングにはハイブリッド・システムを積むActiveHybrid 3を投入する予定はないという。
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