大企業が自動運転AIの開発にグランド・セフト・オートを使う時代の今感
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫
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グーグルから独立した自動運転のベンチャー企業である「Waymo(ウェイモ)」は人気シミュレーションゲームである「GTA5(グランド・セフト・オート・5)」を使って自動運転のシミュレーションを行い、AIを鍛えていると伝えられる。「TRI(Toyota Research Institute:AIの研究開発を行なうトヨタの新会社で北米に拠点を置く)」のギル・プラットCEOもシミュレーションは実車テストと同じように重要だとコメントしている。
例えば現実の世界で必要な“歩行者をどう認識するのか?”などのテストはリアルワールドではテストしにくい。失敗すると歩行者を轢いてしまうからだ。そこで拡張現実というシミュレーションが利用されるわけだが、何億円もかけて開発するよりも僅か7000円のゲームソフトで用が足りる。しかもWaymoのシステムでは1日で約480万km以上の走行が可能なので、実車テストの数万倍のデータが得られる。
GTA5では1000種類以上に及ぶ歩行者や動物などが出現する。車種は262種類、天候は14パターンも選べるのだ。ハイレゾなモニターでプレイすると、リアリティがある映像はもはや現実の世界と変わらない。拡張現実とはまさにこの世界なのだと思わされる。
AIとクラウドを専門とする名古屋大学客員准教授の野辺継男氏はこう語る。「グランド・セフト・オートは3次元で正確にデータ化されており、雨や雪や夜といった走行上影響の大きな環境変化や、現実世界ではあり得ないことが任意に再現されます。例えば、わざとぶつかったり、ぶつかってくるのを避けたり、道ではない所も、どんな悪天候でも走れます。自動運転車がぶつからない様にするには事故を再現しなければ解決策を講じる事は困難ですが、ゲームの世界ならば可能です」。つまり、危険をコンピューター上で再現するのが最善な手法なのだ。
免許をとって45年の私の、ラリー・レース・取材などを通じた生涯走行距離はおそよ300万km強。だが、AIのシミュレーションは僅か1日で同じ経験ができてしまう。天文学的なデータで鍛えられるAIは素晴らしいドライバーになるのかもしれない。
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