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レクサスの「顔」はなぜ怖いのか?

レクサスの「顔」はなぜ怖いのか?

レクサス CT200h Fスポーツ

多くのメーカーが実践する「ファミリーフェイス」

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サラリーマンライターが斬る、自動車業界のホントのところ。今回のテーマは、クルマの「顔」について。
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最近、バックミラーに映る、レクサスの迫力ある「顔」に気づいた方も少なくないと思う。これまで、輸入車に比べて一様に没個性と言われてきた日本車。社名のバッジを見なければどこのメーカーのクルマかわからないと言われた時代もあったが、どうやら最近は様子が違うようだ。いま、日本車の「顔」に何が起きているのだろうか。

フラッグシップのLSをはじめ、GS、ISと次々に展開しているレクサスの新しい顔は、「スピンドルグリル」と呼ばれる巨大なグリルで構成されている。もともとレクサスは、従来から同じテーマで各車種がデザインされてきたが、新しいグリルによってより統一感を強めているように見える。

こうして、メーカーごとの特徴を示すフロントの意匠は「ファミリーフェイス」と呼ばれ、とくに欧州の老舗ブランドで用いられている手法だ。メルセデス・ベンツの大きな横桟グリルやBMWのキドニー・グリルなどは有名だし、アストン・マーティンといった小規模メーカーにも見られる。車種による若干の差異はあっても、基本的には全車に共通した顔を持たせ、メーカーの独自性や個性を表現するものだ。

最近では、日本でも多くのメーカーで同様の「ファミリーフェイス」が実践されるようになった。トヨタではカローラやオーリスで見られる「キーンルック」、日産ではエクストレイルの「Vモーション」、ホンダは新しいフィット以降の「ソリッド・ウイング・フェイス」、スバルの「ヘキサゴングリル」、マツダの「シグネチャーウイング」、そしてレクサスの「スピンドルグリル」。

「現行のGS以降、レクサス・ブランドのさらなる確立のためにグリルの統一を発案、導入しました。走りや安全と同時に、ひと目見てレクサスだとわかる顔にしたい。スピンドルグリルに具体的なモチーフはありませんが、どうすればよりアグレッシブでインパクトのある表情が出せるかを考えた結果ですね」(レクサス・グローバルPRコミュニケーション主任 宮田諭氏)

もちろん、導入の根本には端的に欧州メーカーへの傾倒という部分もあるだろうが、国産各メーカーにおける「デザイン」の重要性と、それに伴う「差別化」の意識が急速に高まったという背景もありそうだ。

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