現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 7年目のホンダ「ヴェゼル」がピンチ!? 日産「キックス」やトヨタ「ヤリスクロス」登場でどう影響ある?

ここから本文です

7年目のホンダ「ヴェゼル」がピンチ!? 日産「キックス」やトヨタ「ヤリスクロス」登場でどう影響ある?

掲載 更新 42
7年目のホンダ「ヴェゼル」がピンチ!?  日産「キックス」やトヨタ「ヤリスクロス」登場でどう影響ある?

■新型キックスや新型ヤリスクロス登場でホンダ「ヴェゼル」どうなる?

 需要が高まっているコンパクトSUV市場ですが、その人気に拍車をかけるようにマツダや日産、トヨタから続々と新型モデルが投入されています。すでに発売されているホンダ「ヴェゼル」にどう影響するのでしょうか。

ホンダ 新型「シティ」世界初公開! 新型モデルが日本上陸か

 2019年10月24日に、マツダのSUVとして国内4車種目となる「CX-30」、同年11月5日にはダイハツ「ロッキー」とそのOEM車となるトヨタ「ライズ」、2020年6月24日にはe-POWERを搭載する日産「キックス」が発売されました。

 また、同年8月末頃にはトヨタから国内で9車種目となる「ヤリス」の派生車として、「ヤリスクロス」の発売が予定されています。

 さらに、コンパクトSUV市場にはかつてほどの勢いは無いものの依然として人気の高いトヨタ「C-HR」や、スバルで人気の「XV」、CX-30よりもコンパクトな「CX-3」など多くのモデルが存在。

 そんなコンパクトSUV市場にておいて、ホンダ「ヴェゼル」は販売台数上位に位置するSUVとして人気の高い状態が続いています。

 ホンダの国内SUVには、ヴェゼルのほかにミドルサイズSUVとして「CR-V」をラインナップしていますが、販売台数においては苦戦を強いられています。

 一方、2013年12月に販売開始したヴェゼルは、国産コンパクトSUVのベストセラーとして、2010年代のホンダ国内市場をけん引してきました。販売開始から約6年以上経過した2019年でも、ヴェゼルは5万5886台もの販売台数を記録し、この年のSUVジャンルNo.1に輝いたほどです。

 そんなヴェゼルですが、前述のように後発モデルなどの登場により、新車販売に影響はあるのでしょうか。

 ヴェゼルの現状について、ホンダ販売店スタッフは以下のように話します。

「キックスが発売され、ヤリスクロスも発売が迫っていますが、ヴェゼルの販売は堅調です。

 2020年5月時点では、キックスやヤリスクロスの情報が少なかったこともあり、どちらかというとC-HRと悩まれる人が多いです。

 そもそも、発売から時間が経てば経つほど販売台数は鈍化していくものですが、ヴェゼルはそれが非常に緩やかなのが特徴のモデルです」

 また、別の販売店スタッフは、次のように話します。

「キックスはe-POWERを搭載するということで、ヴェゼルのハイブリッド車が比較対象となります。実際に、6月24日のキックスの発売前にも関わらず『比較をしたいから』ということで、ヴェゼルに関する問合せをいくつか頂いています」

※ ※ ※

 前出のホンダ販売店スタッフによると、人気グレードはガソリン車の「X・Honda SENSING」とハイブリッド車の「HYBRID Z・Honda SENSING」だといいます。

 このふたつとC-HRとキックスを比較するとどうなるのでしょうか。なお、C-HRとキックスは近年の燃費基準となるWLTCモードで公開されていますが、ヴェゼルはひとつ前の基準となるJC08モードのみとなるので、燃費はJC08モードで比較します。

ヴェゼルのJC08モード燃費は、人気のある「X・Honda SENSING」が21.2km/L(4WDは19.6km/L)、「HYBRID Z・Honda SENSING」が23.4km/L(4WDは21.6km/L)となっており、ヴェゼル全体ではベースグレードとなる「HYBRID・Honda SENSING(2WD)」の27.0km/Lがもっとも高い数値となります。

 CH-Rでは、ガソリン車「S-T」が16.4km/L、ハイブリッド車「S」が30.4km/Lでガソリン車ではヴェゼルに軍配が上がりますが、ハイブリッド車はトヨタに一日の長があるようです。

 なお、ハイブリッド車としてe-POWERを搭載するキックスの燃費は30.0km/Lに達するので、各車グレード間の差はあれど、ヴェゼルはC-HRとキックスを追いかける形となっています。

 価格面では、ヴェゼルの「X・Honda SENSING」は220万5093円(2WD)、「HYBRID Z・Honda SENSING」は276万186円(2WD)です。

 C-HRの「S-T」は240万円で、ヴェゼルと比べて20万円ほど高く差、「S」では3万円ほど安い設定となり、キックスの「X」は275万9900円でヴェゼルとの価格差は286円とわずかです。

 2013年の発売から約7年にわたって人気車種としての地位を築き上げてきたヴェゼルは、2016年登場のC-HR、そして2020年6月に登場したキックスにとって意識する存在といえ、2020年の7月から9月にはヴェゼルの販売面に影響が出てくるかもしれません。

■意外なヴェゼルのライバル車とは

 群雄割拠のSUV市場において、ヴェゼルのライバルはC-HRやキックス以外にも多数存在します。

 マツダ「CX-30」が挙げられます。ハイブリッド車の代わりにディーゼル車が設定されているものの、ボディサイズや価格帯が比較対象となっているようです。

 2020年10月に発売されたCX-30のボディサイズは全長4395mm×全幅1795mm×全高1540mmと、全長4330mm×全幅1770mm×全高1605mmのヴェゼルと同等のモデルです。

 また、パワートレインは、ガソリン車、ディーゼル車に加えマツダ独自のスカイアクティブXというガソリンとディーゼルの良いところを併せ持つエンジン車の3つをラインナップしています。

 価格帯は、ガソリン車「20S(2WD)」の239万2500円からスカイアクティブX車「X L Package(4WD)」371万3600円となっています。

 ヴェゼルを検討するユーザーについて、前出のホンダ販売店スタッフは次のように話します。

「ヴェゼルに乗り換えるユーザーは、ミニバンやステーションワゴンに乗られていることが比較的多いです。

 サイズとしては5ナンバーで、『フリード』や『シャトル』からの乗り換えが多いです」

 このように、ミニバンやステーションワゴンから乗り換えるユーザーが一定数いるということは、逆にミニバンとステーションワゴンもライバルとして対象になる可能性もあります。

 ヴェゼルは、同サイズのSUVや5ナンバーサイズのミニバンなどがライバルとして存在する新車市場において、一部改良やマイナーチェンジなどにより健闘しているものの、2019年下半期はキックスとヤリスクロスの影響を受けるでしょう。

 しかし、2021年には次期型ヴェゼルが登場するという噂もあり、今後のコンパクトSUV市場はさらなる激化が予想され、どのモデルがSUVジャンルでNo.1になるのか気になるところです。

こんな記事も読まれています

フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
AUTOSPORT web
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
AUTOSPORT web
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
ベストカーWeb
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
AUTOSPORT web
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
AUTOCAR JAPAN
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
AUTOSPORT web
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
AUTOSPORT web
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
AUTOSPORT web
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
AUTOSPORT web
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
AUTOSPORT web
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
AUTOCAR JAPAN
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
Auto Messe Web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
AUTOCAR JAPAN
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
レスポンス
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
AUTOSPORT web

みんなのコメント

42件
  • ヴェゼルとキックスの価格設定はほぼ同じだけど、キックスはエアコンの温度設定はデュアルじゃないし、リアゲートのガラス周りは鉄板剥き出しで、ルームミラーも標準は手動防眩。確かに、プロパイロットとか今時で人目を引く装備は満タンだけど、基本の部分がヴェゼルよりもワンクラス下。
  • キックスは眼中にないでしょ。
    でもヤリスクロスは強烈なライバルになるだろう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

264.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

69.8390.0万円

中古車を検索
ヴェゼルの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

264.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

69.8390.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村