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トヨタ ヴェルファイア おすすめは装備の充実した4気筒ガソリンのゴールデン アイズ II

モデル廃止も視野? 現在はわずか3グレードに

「ヴェルファイア」はトヨタの最上級ミニバンのひとつで、現在かなりの人気を集めているトヨタ「アルファード」と多くの部分を共用する兄弟車。2008年にアルファードが2代目へとフルモデルチェンジされる際に、当時あったトヨタの「ネッツ店」向けのモデルとして登場しました。「上品さ」「洗練」といったあたりがキーワードとなっていた当時のアルファードに対し、ヴェルファイアは「力強さ」のようなニュアンスが重視されています。

現在販売されているのは2015年1月に登場した2代目で、エクステリアデザインのテーマは「大胆不敵」。そのテーマどおりの二段ヘッドランプと豪快にメッキされたフロントグリル、そしてまるでラッセル車のような形状のアンダーバンパーという組み合わせは、好き嫌いや賛否両論はあるでしょうが、たしかに大胆不敵なイメージです。

パワーユニットは、2.5L直4と3.5L V6の両ガソリンエンジンと、2.5Lエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドの計3種類。

2017年12月のマイナーチェンジでフロントを中心にデザインが変更され、よりアルファードとの差別化が図られました。またこのとき、予防安全パッケージ「トヨタ セーフティ センス」の第2世代版が全車に標準装備され、さらにリアクロストラフィックアラートやブラインドスポットモニターも標準装備またはオプション装備として用意されるなど、安全運転支援の強化が図られています。

そして2018年10月には一部改良が行われ、駐車場などでのアクセルの踏み間違いなどで起こる衝突事故の被害軽減に寄与する「インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ<静止物>)」を全グレードに標準装備しました。

そのような形で進化を遂げてきたヴェルファイアですが、2021年4月にアルファードの一部改良が行われた際、ヴェルファイアのグレードは大幅に整理されてしまい、現在新車として購入できるトヨタ ヴェルファイアは下記の3グレードのみとなっています。

・ゴールデン アイズ II
 (2WD・7人乗り)|424万円

・ゴールデン アイズ II
 (4WD・7人乗り)|449万5000円

・ハイブリッド ゴールデン アイズ II
 (E-Four・7人乗り)|508万8400円

それまでは各種あったヴェルファイアのグレードが大幅に縮小された理由は、「兄弟車であるアルファードと比べて今ひとつ売れていないから」です。

現行型が発売された2015年の時点ではアルファードよりもヴェルファイアのほうが断然売れていて、翌2016年も、販売台数はヴェルファイアのほうが上でした。

しかし2018年1月のマイナーチェンジを境に逆転現象が起き、その後はアルファードが優勢に。

そして2020年5月には全国のトヨタ販売店が統合され、「どこの販売店であってもすべてのトヨタ車が買える」という状況になったため、売れていたアルファードはよりいっそう売れ、苦戦していたヴェルファイアはよりいっそう苦戦するようになりました。2020年の販売台数はアルファードが6万7823台であったのに対し、ヴェルファイアは3万1203台。要するにダブルスコアの大差が付くようになってしまったのです。

そのため、トヨタは(おそらくは)ヴェルファイアのモデル廃止も視野に入れながら、2021年4月にヴェルファイアのグレードをバッサリと整理したのです。

写真はヴェルファイア GOLDEN EYES II(ガソリン車・2WD)

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