レクサスLC500試乗 小型SUV「UX」に大型クーペ「LC」の乗り味が継承されている
掲載 更新 carview! 写真:編集部 1
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レクサス「LC500“S パッケージ”」に編集が乗りました。新型SUV「UX」の発表会で、「UXの乗り味は“レクサスらしい走り”の基準となっている「LC」に乗って確認した」と開発者が語っていて、LCとは一体どんなクルマなのか知りたくなったというのが理由です。
LC500のエンジンは自然吸気のV型8気筒5.0L。価格は1302万2000円~で、試乗車のボディカラーはラディアントレッドコントラストレイヤリング(16万2000円のOP)でした。ちなみにV型6気筒3.5L+ハイブリッドを積む「LC500h」の価格は1352万2000円と、ややお高め。販売比率はLC500:LC500h=約7:3でV8が人気だそうです。ちなみに購入年齢層はLC500が50代でLC500hが60代。ボディカラーはいずれのモデルもホワイトノーヴァガラスフレークが一番人気とのこと。
2012年のデトロイトショーで発表したコンセプトカー「LF-LC」のデザインをほぼそのまま量産化したというボディデザインは、なめらかな曲線で構成された大胆なもの。ボディサイズは全長4770mm×全幅1920mm×全高1345mmとこちらも大胆なほどのワイドスタンス。目前にするとその大きさのせいもあるとはいえ、迫力に圧倒されます。
助手席左右にあるグリップが目を引くインテリアは好みがわかれそうなデザイン。シートはフィット感が高く、よくできた欧州車には敵わないかもしれませんが、かなり良いものと感じました。シートポジションはクーペでありながらも低すぎず、乗り降りで不便は感じませんが、シートとフロアの高低差があまりないクーペらしさや、足を前に投げ出すようなドライビングポジションは特別なモデルに乗ってる感を高めてくれます。
スタータースイッチを押すと「フオン!」と豪快ながら軽やかにエンジン音を響かせてエンジンスタート。乗り心地は一般道の路面のデコボコを絶妙にいなし、硬い振動は一切伝わってきません。それはギャップの多い首都高で速度を上げても変わらず、どんな状況でも常に上質な優しい乗り心地を提供してくれます。
V8の5.0Lエンジンは最高出力477ps、最大トルク540Nmを発揮するにもかかわらず、加速はとてもジェントルで、やりすぎない加速感を維持しながら速度を上げていきます。パドルシフトでトントンとシフトダウンすれば「フワァァン!」とV8の心地よい快音を響かせてブリッピング、このクルマが普通じゃないことを意識させてくれます。ハンドリングはとても素直で直進安定性良好。コーナーでの安定感も高くステアリングインフォメーションもしっかりと伝わってくるので、ワインディングも楽しめます。ちなみに燃費は高速6:一般道4ほどの割合で約600km走って8.3km/Lでした。
快音を響かせるエンジン、上質な乗り心地、走りをちゃんと楽しめるハンドリングなど、欧州プレミアムブランドのライバルに引けを取らない性能をもつLCですが、気になったのは取り回しの難しさ。大胆なボディデザインにサイズ、さらに狭めのグラスエリアがダメ押しして、狭い道や駐車場では緊張するかもしれません。また、良くも悪くもフィーリング全体の「軽さ」的なものに「トヨタ風味」が、という編集部員もいたようです。
今回の長距離試乗で、UX開発でベンチマークにされたという「LC」の走りに編集Kも大いに納得しました。ジャーナリストの岡崎五朗さんによる試乗レポートでも、UXの乗り味は高評価。今後のレクサスの新型車の走りにも期待です。
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