ヤマハのナイケンは転ばないバイクじゃないけど、転びそうにないバイクだった
掲載 更新 carview! 写真:編集部
掲載 更新 carview! 写真:編集部
静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンターで開催された、ヤマハ発動機の「フロント2輪」のバイク、「NIKEN(ナイケン)」の試乗会に、カービュー編集が行ってきました。
ナイケンは、フロントに2つの車輪を備えて、バイクのように車体を“リーン(傾け)”してコーナーを旋回する「LMW(Leaning Multi Wheel)」とヤマハが総称しているバイクで、法律的にも立派な(?)「二輪車」となります。当然、水冷並列3気筒845ccエンジンを搭載するナイケンに乗るには、大型二輪免許が必要ですし、ヘルメットの着用義務もあります。
試乗会当日、午前中の技術説明や車体の撮影時間にはなんとか持ちこたえていた天気も、お昼過ぎの試乗時間には風も強くなり、ポツリポツリと雨が落ちてきてしまいました。普段バイクの試乗会に参加することの少ない編集Kは、厚い雲に覆われる空を見上げて、恨めしげ。
試乗コースである5km周回コースは、四輪車の試乗会で経験済みとはいえ、アップダウンとタイトコーナーが連続し、雨でところどころ水たまりや川のような流れができていて、特にパワフルな大型バイクの試乗には厳しい路面状況です。しかし、逆に言えば、フロント2輪のナイケンの試乗には、その売りである「安心感」を確かめるには、絶好な条件と言えるかもしれません。
ちなみに、試乗担当の編集Kは20代の頃、某ライムグリーンの900cc国産大型バイクを乗りまわし、現在は約10年近くのブランクがあるものの、昔取った杵柄(きねづか)はまだまだ健在な「元ライダー」です。
撮影ポイントは、下りの左コーナーから、さらに左、そして奥の深い右コーナーへと切り替えすS字カーブ。1周の慣熟走行を終えて、2周目からスピードが徐々に上がり、それに伴い、編集Kのバンク角が目に見えて深くなっていきます。
路面は時間を経るごとに雨脚が強まり、路面コンディションが悪化しているにも関わらず、周回を重ねるごとにコーナーリングスピードが上がっていく印象です。他媒体の革ツナギを着込んだ本格派2輪評論家が、毎周ガリガリとステップ裏のバンクセンサーを擦るほど、つまり最大バンク角の45度近く寝かせていても、フロントが破綻するような挙動がまったく起こりません。
試乗後に編集Kにナイケンの走りの印象を聞いたところ、「コーナーリング中に、あ、スピード落とさなきゃと思って、リアブレーキをちょこんとかけると、普通のバイクだと車体が起き上がろうとするので、速度が落ちたらまた倒さないといけないんですが、ナイケンの場合は、ブレーキ当てても車体が起き上がらずに、スピードだけ落ちて、そのまま更に倒して曲がっていけるんですよ。2輪らしくないんだけど、違和感を感じないという、未体験な感覚でした。とにかく半端ない安心感です。」とのこと。
滑りやすい状況で、コーナーリング中にブレーキングしつつ、更に車体を傾けて曲がっていける乗り物、ナイケン。試乗後、その「未体験の感覚」を確かめるために、車両実験部のエンジニアの方にお話を聞いてみることにしました。
次のページ>>ベテランライダーの「ヒヤリ」を減らす、フロント2輪の優位性
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
WRCポルトガルにフルメンバーで臨むトヨタ。「強力なラインアップ。必ず激しい戦いが繰り広げられる」とラトバラ
フェラーリ新型「ドーディチ・チリンドリ」世界初公開! 830馬力のV12エンジン搭載 車名はそのまま“12気筒”の意味
長いトンネルの「非常口」扉の奥はどんな構造? どこに繋がってる? 普段は見れない「謎の通路」には階段や滑り台が!
トヨタ・コニック・プロ、お台場で歩行領域BEV観光サービス「OSAMPO」を提供
どうなるF1の次期レギュレーション。懸念の声上げていたレッドブル代表「FIAは我々の声に耳を傾けてくれている」
[音響機材・チョイスの勘どころ]サブウーファー・国産ブランド…小型・薄型モデルのトレンドを分析!
次世代「ヴァンキッシュ」に搭載か?アストンマーティンが新型V12エンジンの動画を公開
F1マイアミGP責任者、”場内の飲食が高い”との批判に反論「実際とは異なる情報が拡散された」
コースごとに異なる舗装での転倒。M.マルケスの優勝も現実的に/MotoGPの御意見番に聞くスペインGP
全長2.5m切り! 斬新すぎる「超コンパクトカー」に熱視線! 2人乗り・1ドアで“旧車デザイン”採用! カワイすぎマシン「マイクロリーノ」に反響の声
WECスパの性能調整発表。前戦イモラで圧倒のフェラーリ499P、最低重量が12kg増
柴田自動車、三遠ネオフェニックスとスポンサー契約締結
【まさに次期マツダ6?】マツダが中国で発表した流麗な新型セダンの日本導入が“絶対にない”理由
新型「フリード」5月登場! 「シエンタ」も改良で大激戦。デザイン派かコスパ派かでお勧めが違う
【年内納車も!】CX-80日本モデルは6月発表、8月予約開始。発売が遅れた“嬉しい理由”とは?
ゴルフにMINIにメルセデスに…初めての輸入車で絶対に失敗しない“王道” 5台とその理由
【くらべてみた!】人気沸騰中の本格オフローダー「ランクル250」と「ディフェンダー」 どちらがお好み?
【セダン好き集合】北米新型「カムリ」本国価格発表 かっこよすぎ…日本でも売って欲しいぞ!
【実車を見てきた!】アウトドアなクラウン「ランドスケープ」新型展示イベントに登場!
【目からウロコ!】ランクル250が注文できなかった人へ、次の一手は何をするのがベスト?
【日本人は知らない】超高級車に超実用車! 成功が見えてきた新顔「アメリカンEV」の世界を紹介