バーチャルから飛び出した高性能アウディは、実走行も可能なEVレーサー
掲載 更新 carview! 写真:アウディAG
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独アウディは4月9日、PS4用ゲームソフト『グランツーリスモ』シリーズに登場するEVコンセプト「e-tronビジョン・グランツーリスモ」を公開し、同車をフォーミュラEにおけるレースタクシーとして使用すると発表した。
20年近い歴史を持ち、自動車メーカー各社がそのためにバーチャルモデルを開発するほどの盛り上がりを見せる人気のレースシミュレーション『グランツーリスモ』。自動車メーカーの作るバーチャルモデルはしばしばフルスケールのモックアップも作成されるが、今回アウディが発表したEVレーサーは単なるモックアップではなく、なんと実際に走行も可能という。
このe-tronビジョン・グランツーリスモは、レーシーなボディーワークに加え、80年代末の名レーシングマシン「Audi 90 クワトロ IMSA GTO」にちなんだカラーリングが迫力満点。そのスペックはすさまじく、リアに2つ、フロントに1つ装備されたモーターは815hpのトータルパワーを発揮し、EVとしては非常に軽量な1450kgのボディとあいまって、1.78kg/hpという驚異的なパワーウェイトレシオを実現している。0-100km/h加速は2.5秒以下というから、まさにゲームから飛び出してきた異次元の性能だ。EVならではの低重心と前後50:50の理想的な重量配分によりハンドリング性能も期待できそうだ。
このe-tronビジョン・グランツーリスモを見ても、アウディのEVに対する並々ならぬ力の入れようが伝わってくるが、本年3月のジュネーブショーではメーカーとして初となる市販EV「e-tron」のプロトタイプも公開されている。ラグジュアリーなSUVとして仕立てられたこのEVは目下、酷寒・酷暑・大渋滞とあらゆる過酷なコンディションにおける走行テストの最中で、プロダクションモデルは本年末に欧州市場でローンチされる予定。わずか30分以下の充電で、実用に足る航続距離を確保できるとされており、登場を心待ちにしているファンも多いだろう。
フォーリングスからはe-tronに続き、2025年までに20を超えるEVのデビューが予定されている。クワトロにより4WD車の新境地を切り開いたアウディが今後EVでどのような地平を開拓していくのか目が離せそうにない。
※無音映像です
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