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全ては走りのために…新型フェアレディZ登場!

開発キーワードは「全ては走りのために」。1969年の初代S30デビューから約40年、先代Z33で復活を果たしてから6年、すべての性能の“ジャンプアップ”を狙った新型フェアレディZ=Z34が登場した。

新型Z34のディメンションは、全長4250mm(先代比-65)×全幅1845mm(同+30)×全高1315mm(同±0)、ホイールベース2550mm(同-100)。ショートホイールベース化によるハンドリング性能の向上、実質的に100kgの減量に成功した軽量化、ワイドトレッド化によるスタビリティ向上、パワートレイン搭載位置を15mm下げた低重心化、さらにはシート搭載位置も10mm低めるなど、本格スポーツカーらしいダイレクト感や操る愉しさが以前にも増して高められている。

■気持ちが高まる内外装

ホイールベースを100mm短縮し、変化に富んだ面と線を組み合わせた新型Z34は、よりグラマラスで肉感的になった印象だ。ブーメランモーションと呼ぶ前後ランプやレーシングカーのようなバックフォグ、大きく張りだした前後フェンダーなどが特徴として挙げられる。またボディサイドの「Z」エンブレムは8個のLEDを内蔵していて、サイドマーカーとして点滅する。ちなみにボンネットを含めたドア類は、すべてアルミ製だ。

伝統の縦型ハンドルを引いてドアを開けると、まさに“コックピット”と表現するに相応しい空間が目に飛びこんでくる。同時に見た目の質感や触感にもこだわり、大人のスポーツカーとしての上質感も表現。時計・電圧計・油温計(油圧計から変更)と並ぶ3連サブメーターは健在で、プッシュ式のエンジンスターターが初採用された。本革と新素材・フェルトスエードのコンビシートは、パーシモンオレンジ・ブラック・グレーの3色。ファブリックはブラックのみという設定。

■ヒール&トゥを不要にしたシンクロレブ

6年間に4回もエンジンを改良した先代「Z」。新型Z34では、スカイラインクーペでもお馴染みの新世代3.7リッターV6を搭載。このエンジンは、VVEL(ブイベル)=バルブ作動角・リフト量連続可変システムを採用して、レスポンスの向上やフリクション低減を狙ったもの。結果として、336ps/37.3kg-mというパワーと最大トルクの90%を2400~7200回転という広範囲で発生する扱いやすさ、加えて低燃費・クリーン化も果たしている。

もっとも注目されるのは、新搭載のトランスミッション。まず日産初となる7速ATは、多段化による滑らかな加速フィールと燃費向上を実現。ステアリング裏にはマグネシウム製のパドルシフトも装備した。一方の6速MTには、世界初となるシンクロレブコントロールを備える。このシステムは、ドライバーのクラッチ操作およびシフト操作を検知して、自動的に最適なエンジン回転数に合わせるもの。これにより、シフトダウン時には“ヒール&トゥ”が不要となり、なおかつスムーズで燃費的にも優れた変速を“誰にでも”可能にしている。その制御の緻密さや違和感の無さ、完成度の高さは、極秘に行われた事前試乗会でもジャーナリスト陣から絶賛されていたという。またSモードスイッチで「ON/OFF」の切り替えが簡単にできるところも、エンスーには喜ばしいポイントだ。

■硬派なS-tune Packageも

グレード構成は、レイズ製19インチアルミホイールやBOSEサウンドシステムなどを装備する最上級グレード「Version ST(7ATもしくは6MT)」、7AT搭載の「Version T」、6MT搭載の「Version S」、標準グレードの「フェアレディZ(7ATもしくは6MT)」というラインナップ。またNISMOからは、各種エアロパーツや専用アルミホイール、S-tuneサスペンションなどを搭載した「S-tune Package」が同時発売された。

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