横浜ゴムの欧州向けオールシーズンタイヤを体感。アイスは厳しいが国内も検討中
掲載 更新 carview! 文:竹町 昭男/写真:横浜ゴム
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次に屋内氷上試験路で比較した。氷上グリップはオールシーズンタイヤの弱点といえる。ブレーキングではABSが効いて制動距離が延びがち。パイロンスラロームでも速度を落とす必要があった。
ブルーアース4Sの氷上ブレーキ性能はアイスガード6対比で20%程度劣り、2~3世代前のスタッドレスというイメージだ。トップレベルの氷上グリップを持つアイスガード6と比較したのだから、その点は考慮する必要がある。しかし、そこを理解しておけば国内でも十分に使用可能ではないか。ブルーアース4Sは、オールシーズンタイヤの中では氷上、雪上ともグリップが高いイメージ。ちなみにウエットグリップはスタッドレスに比べてオールシーズンタイヤは段違いに良く、30%程度良化するという。
ドライやウエットも試してみないとパーフェクトとはいえないが、関東以西の太平洋側の都市部などでニーズは高いのではないかと予想できる。ちなみにブルーアース4Sの国内リリースは現時点では未定。売る気マンマンなのかと思ったが、市場やライバルの動向を見てからということらしい。
製品数を増やすのはメーカーとしては大変だと思うが、降雪時にサマータイヤで無理に走るユーザーがオールシーズンタイヤにすれば安全性はグッと高まる。凍結路グリップがスタッドレスより劣る点を十分に説明するなど販売方法を検討してリリースしてほしい。国内向けは吸水剤を少量配合するなどして、氷上グリップを向上する手法もあるだろう。性能面から見ても機は熟している。
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