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カリフォルニアT、フェラーリV8直噴ターボの完成度

ターボラグを感じさせない抜群のツキ

エンジンのピックアップは素晴らしく軽やかだ。が、それ以上に感心させられるのはトルクの厚さで、1500rpm付近からの微妙な速度コントロールにもアクセル操作ひとつでグングンと車速を乗せてくれる。2000rpmを超えればもう充分というほどの力強さは7速でも変わることなく、この辺りはギアポジションに応じてトルク特性を違えるマネジメントが奏功しているのだろう。スピードの乗り方は明らかに前型を上回り458イタリアにも迫る迫力があるが、その加速感は実にフラットで変に緊張を強いることもない。

ともあれアクセルのツキは抜群で一切のターボラグを感じさせず、コーナリング途中でのアクセルコントロールもダイレクトに後輪に反映される。強いて弱点を挙げるとすれば、7500rpmのレッドゾーン寸前でパワーにほんの僅かのドロップ感をみてとれることだろうか。この辺りも固有の癖というよりは、直噴ターボエンジンに共通するネガといえるかもしれない。

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