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新型CLS、海外レポート 環境性能も大幅に進化

メルセデスの新しいマルチシリンダー戦略

LEDのヘッドライトと大型のメルセデスのトレードマークであるスリーポインテッドスターが精悍さを増す。ロングノーズのフードの中には新しいV6とV8エンジンが収められている。日本に導入される中心的なエンジンは新開発の3.5リッターV6自然吸気エンジンだ。もちろん直噴だが日本と欧州はリーンバーン(稀薄燃焼)を採用したことが新しい。エンジン本体は旧型のV6と比べてバンク角が60度となり、クランクシャフトに発生する二次振動が減少したことでバランサーシャフトは不要となった。

パワーはプラス34psの306ps、トルクはプラス20Nmの370Nmを絞り出す。しかし、このエンジンは約3000rpmぐらいまではリーンバーンなのでこの領域で使う限り燃費は向上する。しかもアイドルストップ機構とECOモードが付くので街中の燃費性能は大幅に向上していると思われる。

ECOモードで走ると高いギアを選択するので、加速性能はパンチがないが、普通の走行ではゆったりと走ることができる。鋭い加速を期待するならスポーツモードで走ると新型V6エンジンのパフォーマンスをいかんなく発揮できる。しかし、驚くべきことはついに欧州車も日本車のようにECOモードを備える時代になったということであろう。

さて、新型V8エンジンはどうだろうか。アメリカや中国で多く売れることを前提とし、燃料の品質の悪さを考慮したストイキ(理論空燃比)で燃焼する。リーンバーンは良質な燃料が必要な技術なのである。そこでメルセデスはV8にツインターボを選択し、排気量は従来の5.5リッターから4.6リッターにダウンサイジングした。90度のバンク角は従来と同じだが、このバンク内に水冷式インタークーラーを格納している。パワーはプラス47psの408ps、最大トルクはプラス70Nmの600Nmと十分だ。従来の5.5リッターV8以上にトルクがあるので加速性能は大幅にアップしている。

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