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自動車業界にも影響が広がる新型コロナウイルス。この経験は今後の「世界」をどう変えてしまうのか?

自動車業界にも影響が広がる新型コロナウイルス。この経験は今後の「世界」をどう変えてしまうのか?

写真:いらすとや

不安なく移動できるのが自家用車。自動車好きの未来は暗くない

なぜならば、晴耕雨読の日々というのはそれはそれで楽しいものだが、そればかりではさすがに飽きる。ときには巣から出てパーッと「何か楽しいこと」もしたくなる。

そんなとき、ビフォーCOVID-19では多くの人が電車やバス、あるいはタクシーなどを使って繁華街などに繰り出していたわけだが、アフターCOVID-19では「電車」「バス」「タクシー」「繁華街」というのは人生との相性があまりよろしくない。

だがもしも自家用車があれば――それがスポーツカーだろうが実用大衆ハッチバックであろうが、あるいは名作エンジンを積んだ車だろうがEVだろうが、とにかくそれに乗って安全に(というか正確には心理的な不安なく)どこか開けた場所に行き、「何か楽しいこと」ができる。

車でどこかに行って、何をするのかって? ……何だっていいではないか。夕日をながめたり、貝殻や木の実を拾ったり、ただ散歩したり。腕に覚えがある人は、釣りや波乗りを楽しむのもいいだろう。家族や恋人、仲の良い友人らと一緒であれば、何をしたって楽しいものだ。

自家用車の中で、家族や友人などからウイルスをもらっちゃうリスクもあるじゃないかって?

……そのときはそのときですよ。「ま、仕方ない」と言いながら安静に努め、場合によっては医者に行く。それしかできないし、それでいいではないか。それとも何か? 君は「怖いから」といって家族や恋人すらも自家用車に乗せず、ひとりっきりで生きていくつもりなのか?

まさか、そんなつもりではないはずだ。

自動車ライターとしての筆者の未来は暗いのかもしれないが、それと同時に存在している「いち自動車好き」としての自分の未来は、さほど暗いわけでもない。

わたしは、そのように思っている。

(ジャーナリストコラム 文:伊達軍曹)
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伊達軍曹(だて ぐんそう):自動車コラムニスト
外資系消費財メーカー勤務を経て自動車メディア業界に転身。「IMPORTカーセンサー」編集デスクなどを歴任後、独自の着眼点から自動車にまつわるあれこれを論じる異色コラムニストとして、大手メディア多数で活動中。

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