BMW i が加速、デンキにも駆け抜ける歓びを
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:BMWジャパン
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:BMWジャパン
徹底した軽量化は、EVの弱点を克服するだけでない。デンキに軌道修正はしているものの、BMWのブランドとしての約束である“駆けぬける歓び”は普遍である。ちなみに、i3は0-100km/h加速が8秒以内であり、170psを発揮するエンジンを積む320iよりも速い。なおかつ、重量がかさむバッテリーは床下のドライブモジュールに納められているので低重心化が実現でき、操縦性の面でもBMWならではの走りが楽しめるはずだ。
気になるのは、i3とi8の価格である。ライフモジュールにカーボンファイバーを用いるといっても、これまではレーシングマシンやスーパースポーツカーのための技術だった。ほとんど手造りのような生産工程を経るだけに、たとえばi3が1000万円超えとなったらどんなに素晴らしいEVだとしても市場は極端に限られてしまう。だが、BMWはカーボンファイバーの量産技術をすでに確立している。M3のルーフはカーボンファイバー製だが、その生産は自動化されているのだ。
さらに、BMWはカーボンファイバーによる量産体制を整えるためにドイツのライプツィヒにBMW iの専用工場を設立している。その結果、i3とi8はカーボンファイバーやアルミニウムを多用しても市場に対して適合性のある価格となるとのことだ。
さて、PROJECT iからBMW iが受け継いだ社会や生活とのかかわりについては、さまざまな取り組みが実施されている。たとえば、デンキには不可欠な充電施設の把握はもちろん、世界各国の大都市における駐車スペースや公共交通などのインフラとi3やi8を連携させることなどが紹介された。日本でも、公共交通の乗り換え検索などは可能だが、そこに自分のクルマが含まれる情報サービスはまだ存在しないはずだ。
あるいは、こうした情報サービスを提供するためのアプリケーションを開発する企業を支援するために、BMW iの一貫として10億ドルを投資して設立されたBMW iベンチャー社が、たとえばニューヨーク市が主催するソフトウェア募集イベント「ビッグアップス」の戦略的なパートナーにもなっていることなども見逃すことはできない。
BMWは今後もエンジンにこだわり続け、高効率化と高性能化を徹底的に追究していくはずだ。ただ、さすがにエンジンでは情報サービスの提供はできない。デンキに向けた軌道修正は、クルマだけではなく社会や生活とのかかわりを深め、サステイナブルな価値あるモビリティを実現するためにも必要不可欠だったわけだ。
なお、i3の発電用エンジンにしろi8のエンジンをディーゼル仕様からガソリン仕様に変更したことにしろ、BMWがEVでは先行している日本市場に挑戦状を叩きつけるようにあえて重視していることは間違いない。それだけに導入は確実だが、その時期については2013年の生産開始を目指してはいるものの直後に上陸してくるかどうかは定かではない。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
「修学旅行が忙しいので高速バス運休」という苦渋の決断 難しくなる“需要爆発”への対応 人手不足でどう乗り切る
フェラーリから自然吸気V12気筒エンジン搭載の『12Cilindri』登場!…ベルリネッタとスパイダー
アタック妨害のボッタスに3グリッド降格ペナルティ。メルセデスの安全違反は罰則なしも、改善提言
「左足ブレーキ」は「アリ」?「ナシ」!? なぜ教習所では「右足ブレーキ」推奨? 割れる「見解」どちらが”正しい”のか
GWはツーリングプランを利用して楽しくツーリング!具体的にどれくらいお得なの?
食いに行くしかないッ!! [ハイウェイめし甲子園]決勝戦13品の味とボリュームがヤバすぎるのよ!!!
2023年GWでのロードサービス出動は10日間で6万2766件! ドライブ前にクルマのトラブルを減らすため注意するポイントとは
たとえ何があろうともファンの熱さは変わらない! ダイハツ車が60台も集結した「D-SPORT&DAIHATSU challenge Cup」
サンルーフが壊れて閉まらない……のに雨が降ってきた! そんな悪夢の事態に対応すべく手動の開閉機構が付いているって知ってた?
ポルシェ施設にドゥカティサウンド響く!? 世界初の試み、新旧240台のドゥカティが木更津をイタリアに変えた日
FIA F4で車両トラブルが多発、第2戦は多くのエントラントが出走見送る事態に。GTAが状況を説明
読者投票1位のトヨタ「ハイエース」は、リムに載ったフェンダーが大迫力! 細部まで抜かりないカスタムの小技をお見せします
【くらべてみた!】人気沸騰中の本格オフローダー「ランクル250」と「ディフェンダー」 どちらがお好み?
【セダン好き集合】北米新型「カムリ」本国価格発表 かっこよすぎ…日本でも売って欲しいぞ!
【実車を見てきた!】アウトドアなクラウン「ランドスケープ」新型展示イベントに登場!
【目からウロコ!】ランクル250が注文できなかった人へ、次の一手は何をするのがベスト?
【日本人は知らない】超高級車に超実用車! 成功が見えてきた新顔「アメリカンEV」の世界を紹介
【ついに乗ったぞ!】「ランクル250」オフロード試乗 プラドからの進化、300との違いを実感!
欧州高級ブランドより200万円は安そう! 夏発売「クラウンエステート」の絶妙な商品力に注目
高級ミニバン「LM」が苦戦!? “大本命”6人乗り1500万円“バージョンL”が5月に登場か
【ホットハッチは好きですか?】ポロGTI生誕25周年モデル登場 227台限定で486万円