トップ・オブ・ジャガー XJでサーキットを走る
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之
つまりジャガーは限界域で驚くほど高い操縦性と質の良い動き、優れた感触を有するがゆえに、普段使いではドイツ車にはない洗練された上品な感覚=エレガンスを存分に感じさせてくれるのである。“らしさ”の理由は明確に存在しているのだ。
もっともこうした“らしさ”は、いわゆる高級ブランドが送り出すフラッグシップ・サルーンでは方向性こそ違うが、備えていて当然の要素でもある。
高級車、フラッグシップ・サルーンと聞くと、乗り心地が良い、静か、豪華、くらいしかイメージが湧かず、特にダイナミクスに関してのイメージが皆無、というのは日本だけの概念かもしれない。もっともこのクラスにおける日本車というのはほぼ1台しか存在していないが…。
それはさておき今回の新型XJを見ても判るように、先述のようなイメージだけでは欧州や世界でフラッグシップ・サルーンたりえない。走りにおいても主張をしっかりと持っていなければ、話の俎上に上がらないのだろう。ドイツ車の圧倒的な走りに対し、ジャガーはエレガンスという独自の乗り味走り味を感じさせる。それはその裏側に、イギリスという風土で育ったからこその必然的な操縦性の高さが“血”としてあるからではないだろうか。
フラッグシップ・サルーンにとっての本質は、それを使う一般道でいかに優れているかにあるのは間違いない。しかし、優れているだけでは通用しないことがフラッグシップ・サルーンの世界に厳然と存在するルールなのではないか。言い換えれば、一般道で優れているのは当然の話で、その上でいかに個性や独自性、世界観といった“らしさ”を感じさせられるかが、大金を積んで購入するクルマならではの条件であり、魅力として感じられる要素ではないだろうか。
そう考えると、いわゆる“味”は一朝一夕には作り上げられないものだといえる。独自のものを生み出すには、想定しないような領域すら丹念に磨く必要すらあるのだから、“意のままに操れる”程度では全然足りない世界なのである。この辺りを理解して独自の何を表現するかを見つけなければ、この世界で一目置かれる存在にはなりえないのだろう。
そんな視点から見ても、新型XJが実に堂々と佇んでいるように見えるのは、そうしたことに取り組んできた証だといえる。
そして新型XJにおける“ジャガーらしさ”の話は、走りだけで終わりではなく、実はデザインの面でも同様に語れる話なのだが、それは次の機会にしよう。ともかく走りだけでなく、デザインなど、あらゆる部分において新型XJは新たな世代のジャガーとしての「こうありたい!」をしっかりと主張していることは間違いない。ゆえに新型XJは先代に対して全てが変わったにも関わらず、むしろ先代以上に「ジャガーらしい」のかもしれない。
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