アストン・ラピード試乗 スポーツカー足りえたか
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:アストンマーティン
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ならばスポーツカーの生命線であるドライビング感覚はどうか。まずはその要になるステアリングからいうと、最近のアストンマーティンは操舵力が軽めに設定されているが、ラピードももちろんその例外ではない。しかもラピードの場合、20インチタイヤからキックバックが伝わるのを防ぐべく、ステアリングシャフトにラバージョイントを加えている。そのためもあって、その手応えはDB系のモデルよりほんの少し甘く感じられるが、それでもスポーツカーのステアリングに相応しい活き活きとした感触は健在だといっていい。
そのステアリングを操ってのコーナリングは、これもDB系とは少しだけ感覚が異なる。おそらくDB9よりホイールベースが250mm長くなったことの影響で、タイトなコーナーをハイスピードで駆ける際などに、後輪が前輪に若干遅れてコーナーを抜けてくるかのような感覚を味わうことがある。とはいえ、あくまで腰の据わった印象を与えるそのコーナリングフォームはサルーンのそれではなく、やはりスポーツカーのそれだといえる。だからラピード、次から次とコーナーが迫り来るワインディングロードを走っていても、飽きることがない。ボディは大柄だが、ブリティッシュスポーツの血は争えないというわけだ。
となるとアストン・ラピード、どんな乗り方が相応しいのか。必要とあれば4人乗りのサルーンのようにも使えるスポーツカー、というのがその実態であるなら、ドライビング好きがこれ1台だけで済ませることも可能なクルマだが、それではちと面白みに欠けるように思う。2000万円超のラピードを手に入れられるほどの資産家で、なおかつ好事家であるなら、少なくとも他にもう1台、思いっきりスパルタンなスポーツカー、もしくはヒストリックカーをガレージに収めてはどうか。現代車ならロータス・エリーゼかケイターハム・スーパーセヴンあたり、ヒストリックカーなら選択範囲は無限大で、旧いブリティッシュスポーツはもちろん、イギリスに拘ることなく、ポルシェ911のナローでも、あるいは356だっていい。英国貴族の末裔という雰囲気に満ちたラピードは、ガレージにそういう玩具と並んでいることで一段と魅力が引き立つクルマではないかと思った次第。
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