【BMW 3シリーズツーリングの選び方】マイチェンでグレード変更&半導体不足の影響で…?!
掲載 carview! 文:伊達軍曹/写真:BMWジャパン 29
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BMW 3シリーズツーリングは、アッパーミドルセダンの世界的な大定番である3シリーズセダンをベースとするステーションワゴン。2019年9月に登場した現行型の3シリーズツーリングは7代目の3シリーズセダンがベースですが、3シリーズのステーションワゴン版が登場したのは2代目3シリーズからであるため、現行型3シリーズツーリングは「6代目」ということになります。
ボディサイズは、全長と全幅はセダンと同じですが、全高はツーリングのほうが30mm高く設定されており、具体的には全長4720mm×全幅1825mm×全高1450mm。
テールゲートのリアウィンドウ部のみを開閉できる便利なガラスハッチは従来モデルから踏襲され、両手がふさがっている場合でも足の操作のみでテールゲートを開閉可能な「オートマチック・テールゲート・オペレーション」も全車に標準装備されています。
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長距離を安全かつ快適に走るための車だといえるステーションワゴンの最新世代、それもBMWというプレミアムブランドの最新世代だけあって、3シリーズツーリングは運転支援システムも大いに充実しています。
ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)やクロス・トラフィック・ウォーニング(フロント&リア)等々で構成される「ドライビング・アシスト・プロフェッショナル」は全車標準装備。さらにこれには、高速道路上での渋滞時にドライバーがステアリング操作から解放される「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」も含まれています。
ここで注意しておきたいポイントがあります。2022年11月現在「半導体・部品供給難による⽣産遅延および仕様変更」という事情が発生しており、3シリーズでは「パーキング・アシスト・プラス」「BMWヘッドアップ・ディスプレイ」「コンフォート・アクセス」「BMWライブ・コックピット(ID7搭載車)」などの装備が削除されており、また「ランバー・サポート(運転席&助手席)」が「運転席のみに変更」になるなど、それぞれを装備したグレードではその分価格が引き下げられています。今後状況が変わる可能性があるので、ホームページで確認することをおすすめします。
搭載エンジンはチューニングが異なる2種類の2.0L直列4気筒ガソリンターボエンジンと、1種類の2.0L直列4気筒ディーゼルターボエンジン、それに強力な3.0L直列6気筒ガソリンターボエンジンの計4種類を用意。中核グレードである「320iツーリング M Sport」に搭載される2.0L直列4気筒ガソリンターボは最高出力184psで、やや遅れて追加された「318iツーリングM Sport」は、同じ2Lターボですが最高出力を156psに抑えたタイプが搭載されます。そしてやや特殊な「M340i xDrive ツーリング」は、最高出力387psの3.0L直列6気筒ガソリンターボを搭載。トランスミッションはいずれのグレードも8速ATです。
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現在販売されている3シリーズツーリングのグレードラインナップと、それぞれの車両価格は以下のとおりです。
318iツーリング M Sport | 627万円 |
---|---|
320iツーリング M Sport | 689万円 |
320d xDriveツーリング M Sport | 715万円 |
M340i xDrive ツーリング | 1067万円 |
2022年9月のマイナーチェンジでそれまでの7グレードから4グレード展開となり、318iと320iはすべて「M Sport」となりました。
M Sportには専用のスポーティな内外装が採用されるほか、「バリアブル・スポーツ・ステアリング(低速走行時と高速走行時で、ハンドル操作による前輪の切れ角やアシスト量が変化するシステム)」と「Mスポーツ・サスペンション」が標準装備になり、320iツーリング M Sportと320d xDriveツーリング M Sportにはオプションで「アダプティブMサスペンション(1/1000秒単位の速さで、路面状態や走行スタイルに合わせて自動調整される電子制御式ダンパー)」が選べるようになります。
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そして「欧州車あるある」でもあるのですが、3シリーズツーリングはパッケージオプションや受注生産オプションなど、様々なオプションも決めなければなりません。
2022年11月現在、3シリーズツーリングには2種類の推奨パッケージオプションがあり、そのほかに3種類の受注生産パッケージオプション、さらには「BMW Individual」というカスタマイズプランもあります。これらをすべて組み合わせると、3シリーズツーリングの選択肢は天文学的な(?)数になってしまいます。
このあたりはあまりにも複雑であるため、実際にはディーラーのテーブルでセールス氏と一緒に専用タブレットを見ながら、そして自分の好みや意向、予算などをすり合わせながら、ひとつずつ決めていくほかありません。
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以上のとおりオプション装備はディーラーで各自ご検討していただくとして、エンジンは、基本的には「156ps版の2.0Lガソリンターボ=318i」か「190ps/400Nmの2.0Lディーゼルターボ=320d」の二択になるかと思います。
184psの高出力版2.0Lガソリンターボ=320iもいいのですが、156psの318iでも動力性能は十分以上であるため、320i系はいささか中途半端に感じられるのです。比較的手頃な車両価格のガソリンエンジン車でいきたいなら318i系、多少値が張っても構わないのであれば、極太トルクが魅力の320d系がおすすめであるといえます。
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3シリーズツーリングのライバルとなるのは、同じドイツのプレミアムな中型ステーションワゴンである「メルセデス・ベンツ Cクラス ステーションワゴン」と「アウディ A4アバント」ということになるでしょう。
この2モデルも3シリーズツーリングと同様にかなり素敵なステーションワゴンですが、A4アバントは2020年10月に大幅改良をされたとはいえ、車そのもののデビューが2016年ですので、今となっては若干の古さも感じさせます。悪い車ではなく、むしろ素晴らしい一台なんですが、3シリーズツーリングの競合としては「やや弱い」といえます。
その意味では、2021年7月に登場した現行型Cクラス ステーションワゴンは設計も設計思想も超最新であり、電動化されたパワーユニットと9速ATの組み合わせにより、すこぶる快適に長距離を走破することができます。こちらについては3シリーズツーリングのかなり強力なライバルであり、運転支援システムなども含めて総合的かつ客観的に見れば、設計が新しいだけあって「3シリーズツーリングよりも実力は上」と言うこともできるでしょう。
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しかし3シリーズツーリングには、パワーユニットが電動化された現行型Cクラス ステーションワゴンにはない「純ガソリンエンジンまたは純ディーゼルエンジンならではの、人間の本能のような部分を刺激する快感」があります。
こればっかりは――燃費の良し悪し等はいったん置くとして――電動パワーユニット採用車がなかなか真似できない、あるいは永久に真似できない、純エンジン車の個性です。そして電動部分を除いた「エンジンの回転感覚の良し悪し」についても、さすがは“エンジン屋”であるBMWのそれのほうが上であると、おそらくは多くの人が判断するでしょう。
価格も個性もカブる現行型Cクラス ステーションワゴンはかなりの強敵ですが、それでも3シリーズツーリングには「エンジンの気持ちよさ」という、圧倒的なストロングポイントがあります。
ただ走るのではなく「気持ちよく走る」ことを重視したい人が輸入ステーションワゴンを求めるのであれば、3シリーズツーリングは今もなお最有力な選択肢のひとつ。3シリーズツーリングのことが気になっているのであれば、そのまま購入まで突き進んでも何ら問題ありません。ぜひ、純エンジンならではの素晴らしい感触を楽しみながら、荷物を載せ、長い距離を走ってください。
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