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インプレッサセダン試乗 通好みの新グレードも

セダン登場の背景

北米では昨年のデビュー時から用意されていた4ドアセダンが、なぜ日本では約1年遅れで登場することになったのか。それはもともと、世界で最もポピュラーなスバルとしての“原点回帰”をねらった3代目インプレッサは、いわゆるCセグメントど真ん中のハッチバックとして開発されたからだ。つまり、開発当初は3代目インプレッサに4ドアセダンを用意する予定はなかった。

結局のところは、北米側からの強い要望でセダンを途中から開発することになるが、そういう経緯で誕生したセダンは「どうしても4ドアを欲しがる市場向け」という位置づけだった。昨年6月の日本発売当時もスバルは「要望があれば検討する」と含みを持たせつつも、「セダンの日本発売予定はない」と明言しているから、セダン市場が縮小している日本への投入は、あの時点では本当に想定していなかったのだろう。

だが、デビュー後1年4ヵ月が経過した今、こうしてインプレッサ・アネシスとしてセダンが日本でも発売されることになったのは、日本での販売テコ入れの意味が大きい。インプレッサの登録成績は発売直後の昨年7月(5143台)をピークに月販目標の2500台を下回ることがほとんどだったのだ。なんだかんだいっても、営業用途や年配ユーザー層を含めたセダン需要は日本でも今なお根強くあり、このアネシスの月販目標500台でインプレッサ全体の底上げをねらうわけだ。いずれにしても、こうして機を見て即座にセダン投入ができるのも、セダンがもともと存在したから。われわれにとっても選択肢は多いほうが嬉しいわけだし、その意味ではスバルにインプレッサ・セダン開発を要望した北米市場に感謝すべき?

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