新型プジョーRCZ、胸高鳴るスポーツクーペ
掲載 更新 carview! 文:佐藤 久実/写真:プジョー・シトロエン・ジャポン
掲載 更新 carview! 文:佐藤 久実/写真:プジョー・シトロエン・ジャポン
スペインの北方、リオハ。赤ワインの産地としても有名な地域である。パリ・シャルル・ド・ゴールからチャーター便でログローニョの空港に降りたち、バスで移動。車窓には延々と続くブドウ畑が広がる。そして、突如あらわれたサイケデリックなデザイナーズホテル。ショッキングピンクの波打つ屋根のインパクトが強烈だ。しかし、それに負けないくらいデザインコンシャスでひときわ存在感を放っていたのが、エントランスで私達を出迎えてくれた、プジョーの2+2コンパクトスポーツクーペ「RCZ」だった。
RCZは、2007年のフランクフルト・モーターショーでコンセプトカーがお披露目され、2009年の同ショーで市販モデルが発表された。実物は、写真で見るより遙かにスタイリッシュでカッコ良かった。またサイズも、イメージしていたよりワイドでボリューム感がある。
通常ショーモデルは、デザイナーのイメージが具現化されており、それがスポーツモデルであれば、なおさら、スタイリッシュでカッコ良さが強くアピールされている。しかし、量産される市販モデルとなると、法規のクリアであったり、燃費に影響する空力性能の考慮、衝突安全性能や生産効率など、あらゆる事情により“無難”なデザインになってしまうことも多い。ところがRCZは、むしろコンセプトカーより量産モデルの方がスタイリッシュと思えるほど、2年間でさらなる進化を遂げていた。
今年からロゴを一新し、変革の年となるプジョー。その第一弾のクルマとなるのがRCZである。プジョーは伝統的に、モデル名称に3桁の数字を採用している。最近では一部4桁の数字もあるが、RCZはこの伝統を採用しない初めてのモデルとなる。さらに、初めて“プレミアム”コンパクトスポーツクーペと謳っていて、クルマに乗る前から新たなチャレンジの姿勢が伝わってくる。
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