ランフラットタイヤ革新 注目の第3世代を試す
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:ブリヂストン
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:ブリヂストン
“パンクしても走れるタイヤ”を実現するには空気が抜けても車体を支えるだけの強度が求められる。ランフラットタイヤはサイド部分に補強がなされ、それゆえに通常のタイヤよりも硬く、当然重量も増した。
しかしそうした部分は先述した数々の優れた要素でカバーできるし、車体の方でカバーできるものでもある。だからこそこのタイヤにBMWは白羽の矢を立てたのだろう。同社のスーパースポーツであるZ8や、5シリーズに採用を始め、2005年に登場した主力車種3シリーズでは標準装着という英断を下した。そしてこの時ブリヂストンもランフラットタイヤをさらに進化させ、硬い、重いというデメリットを出来る限り払拭する努力を行ったのだった。
それから4年が経った今年のジュネーブショーで、ブリヂストンはランフラットタイヤを第3世代へと進化させ発表した。その名も「3G RFT」。そして進化の幅を確認するため、世界中のジャーナリストを集めての国際試乗会が、イタリア・ローマ近郊にある同社のテストコースEUPGで開催されたわけだ。
3G RFT最大の特徴は、先に記したデメリットをほぼ払拭したことにある。特に硬さがいかに通常のタイヤに近づいたかは“縦バネ指数”(乗り心地の指標)で一目瞭然。通常のタイヤを100とするならば、第1世代が120、第2世代が115となる。これに対して第3世代では105にまで改善され、通常タイヤよりわずかに硬い程度に収まっている。
それを実現した技術の主役が今回試乗したプロトタイプタイヤに適用された、新たなサイド補強ゴムの採用。これはナノプロテックを採用したポリマーを用いることで、カーボン分子の擦れによる発熱を抑える。ランフラットタイヤはこれまでサイドに負担がかかり発熱することで耐久性が低下した。これを防ぐために厚いゴムを使っていたし、その分重さがあった。しかし今回の新サイド補強ゴムはそれを改善できたわけで、これまでより薄く軽く作れる。ゆえに“硬い”“重い”を払拭することができるわけだ。
また今回のプロトタイプには採用されていないが、ブリヂストンではさらに新たな技術を2つ開発した。ひとつは空気が抜けてタイヤに荷重がかかると、サイド部分が発熱するが、この時の熱を用いてプライを収縮させて張力を持たせて変形を抑えるナイロンポリエステルを用いた新プライがそれ。加えてタイヤサイドの熱を走行時の風を使って冷やすためのクーリング・ファンは、タイヤのサイド部分にフィンを与える構造となっておりSUV用のサイド部分に厚みがあるタイヤに有効だという。この2つは装着するクルマや用途によって採用するのだという。
【BS 第3世代ランフラットタイヤ 国際試乗会の動画へ】
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