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第2世代の新型カイエン。ハイブリッド版も!

■カイエン ターボ

■キーワードは“効率化”

ポルシェ初のSUVとして2002年にデビューし、瞬く間に看板モデルへと成長したカイエンが、2世代目へとバトンタッチ。日本でも既に3月5日から予約注文が始まっている。

新型カイエンを象徴するキーワードは“効率化”。素材の見直しや超軽量と謳う新開発のアクティブ4WDシステムの採用などによって、たとえばカイエンSでは180kgもの軽量化を実現している。またワイドレシオ化された8速ティプトロニックSにはアイドリングストップ機構も備わり、エネルギー回生システムの採用なども相まって、全ラインナップで20%以上の燃費向上を果たした。ベーシックモデルの「カイエン」は9.9L/100km(≒10.1km/L)、「カイエンS」は10.5L/100km(≒9.5km/L)、「カイエン ターボ」は11.5L/100km(8.7km/L)※いずれも欧州NEDCモード。

新型のボディサイズは、全長×全幅×全高=4846mm(先代・日本仕様比+36)×1939mm(同+9)×1705mm(同+5)、ホイールベース=2895mm(同+40)。ボディを拡大して居住性を高めたにもかかわらず、前述したように大幅な軽量化にも成功している。“軽さ”は燃費やCO2排出量の削減だけではなく、ハンドリングや俊敏性にも好影響を与えていることだろう。

デザイン的にはボンネットフードに刻まれたプレスラインや新形状のリアセクションをはじめ、全体的に精悍でシャープな印象を強めている。またこちらも新形状のヘッドライトには、ユニット内にハイビームヘッドライトが追加された。

インテリアもさらにスポーティに。垂直に切り立っていたセンターコンソールは緩やかな傾斜がつけられ、シフトレバーやスイッチ類の操作性を高めるとともに、コクピット風の適度な包まれ感も手に入れた。またエアコン吹き出し口の位置や形状も見直され、新搭載の4.8インチ高画質TFTモニターも視線移動が少ない、より高い位置にレイアウトすることができた。ステアリングホイールも新たなデザインだ。ホイールベース延長の恩恵は、ゆとりの後席に。6:4分割可倒式のリアシートは160mmの前後移動や、バックレストの角度調節も最大6度まで可能になった。

日本導入モデルは、次の3モデル。
カイエン(右ハンドル)=748万円(6速MT)、795万円(8速ティプトロニックS)
カイエンS(左/右ハンドル):1030万円(8速ティプトロニックS)
カイエンターボ(左/右ハンドル):1538万円(8速ティプトロニックS)

■ハイブリッド版もデビュー!

ポルシェ初のハイブリッド導入もトピックだ。「カイエン S ハイブリッド」は、3リッターV6スーパーチャージャー(333ps)とモーター(47ps)、8速ティプトロニックSを組み合わせたパラレル方式のフルハイブリッドシステムを採用。モーターのアシスト(ポルシェは“ブースト”と表現)を受けて、580Nmの最大トルクをわずか1000rpmで発生するなど、そのパフォーマンス性能は「カイエンS(4.8リッターV8)」に匹敵すると謳われている。

その一方で、モーター単独での走行も可能(60km/h以下・数km)とし、さらに“ブースト”の必要がないシチュエーションでは、エンジンが駆動系から完全に切り離される、セーリングモードに移行。これにより、エンジンブレーキをはじめとした走行抵抗を減少させ、燃費の向上につなげている。欧州NEDCモードによる燃費は8.2L/100km(≒12.2km/L)、CO2排出量は193g/kmをマーク。これはカイエンシリーズのみならず、ポルシェの中でも最小の数値となる。288Vのニッケル水素バッテリーは、通常スペアタイヤが収まるラゲッジ下に格納されている。

欧州では5月8日から発売スタート。日本への導入時期や価格は、現時点では未定とされている。ちなみに兄弟車の「VW トゥアレグ ハイブリッド」はもちろん、「パナメーラ」にも同様のハイブリッドシステムが導入される予定だ。

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