価格は189万円! 現行プリウスはプリウスEXに
掲載 更新 carview! 写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 写真:篠原 晃一
5月18日に正式発表される新型プリウス(3代目)と同時に、写真の現行プリウス(2代目)も価格やグレード体系に手が入り、新たなスタートを切る。その最低価格はインサイトとまったく同じ「189万円(!)」。新型&現行型の併売、新型の最低価格(205万円)を早期リークする情報戦など、インサイトの人気ぶりに危機感を持ったトヨタは、なりふり構わぬ“インサイト潰し”を敢行している。トヨタとしては、38.0km/リッターという圧倒的な燃費性能を誇る新型プリウスで個人ユーザーを確保し、併売する現行プリウスは法人向けへの拡販も進めたいインサイトに対抗して、価格面でガチンコとする狙いのようだ。
いま発売されている現行プリウスの最低価格は、S“スタンダードパッケージ”の233万1000円。189万円で販売するにあたって簡素化される装備は、フォグランプやプライバシーガラス、アルミホイールなど。オーディオ類もAM/FMラジオのみになり、ボディカラーや内装色もかなり絞られる模様だ。当然ナビゲーションシステムは非装備だが、燃費やハイブリッドシステムの作動状態などを表示する中央のモニターはそのまま装着される。また現行プリウスは、新型発売後には「プリウス EX」と呼ばれることになるようだ。
4月の新車販売台数ランキングで、10481台を売ったインサイトが“ハイブリッド車として初のナンバーワン”を獲得。これはプリウスでも達成できなかったことで、低価格を武器にしたインサイトがハイブリッド車の認知度を急速にアップさせ、より一般化したことの表れに他ならない。またインサイトの波及効果で、フィットやフリードといった他のホンダモデルも軒並み順位を上げている。ちなみにプリウスは1952台で21位と、3月の13位から大きく順位を下げたが、すでに6万台に達したとも言われる新型の受注状況を考えると、5月には一気にトップに躍り出るかもしれない。
激しさを増すプリウスvsインサイト、トヨタvsホンダのハイブリッド戦争だが、将来的にはその戦いの舞台はコンパクトクラスへと移行していきそう。というのも、トヨタからはヴィッツクラスの小型ハイブリッド車が、一方のホンダからもフィットクラスの小型ハイブリッド車やスポーツカータイプの「CR-Z」が投入される計画がすでに明らかになっているからだ。またシビックハイブリッドも、秋までに全面改良を受ける予定。4月から始まったエコカー減税の恩恵を最も受けるハイブリッド車から、今後も目が離さない状況が続きそうだ。
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