アウディA5 カブリオレ ソフトトップだけの魅力
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:中野 英幸
A5カブリオレのキャビンが高速でも静かであることは前述の通りだが、単に静かというだけでなく音の質もいい。騒音計で計測すればA5よりも針の振れは若干大きくなるだろう。しかし、路面の凹凸を乗り越えたときに感じる、低周波コモリ音をほとんど感じないのがいいところだ。
尖った高周波ノイズと違い、鼓膜を圧迫するような低周波コモリはなかなか気付きにくいが、長時間聞いていると疲れの原因になる。発生原因は、外部入力によるボディの変形に伴う室内の容積変化なので、"破れた太鼓"であるオープンカーでは発生しないのだが、室内の容積変化を吸収する効果があるソフトトップには、実はクローズド状態でも同じ効果が期待できる。ベースとなるA5カブリオレのボディ剛性が極めて高いため違いはわずかだが、同じ路面で乗り比べてみればA5カブリオレの方がスッキリした音質であることを実感できるだろう。
しかし、そんなことより何より驚いたのがボディ剛性だ。2シーターと比べて開口部の大きいフル4シーターはボディ剛性面で不利なのだが、それをまったく感じさせないほどガッチリしている。オープンカーが苦手とする荒れた路面を走っても、フロア、ステアリング、Aピラーは微動だにせず、ヤワな挙動は一切ない。このあたりは、前作のA4カブリオレに対して大きく進化した部分だ。
基礎となるボディがしっかりしているだけに、フットワークにも抜かりはない。試乗車にはオプションの「アウディドライブセレクト」が付いていたが、しなやかな乗り心地と、機敏で正確なハンドリングの両立ポイントは非常に高い部分にある。入念なボディ剛性強化の結果、ウェイトはA5に対して260kgも重くなったが、3.2リッターV6はそれを感じさせない余裕の動力性能を備えている。気になった点といえば、風の巻き込みを防止するウィンドデフレクターがオプションですら設定されていないこと。100km/h程度ならさほど気になる巻き込みはないが、長時間走行ではやはりさらなる風のシャットアウトを望みたくなる。
人間が本能的にもつ速度に対する憧れや、移動に対する欲求を「風を切って走る」というもっともプリミティブな形で味わわせてくれるのがオープンカーだ。ミニバンはレジャーを楽しむためのツールだが、オープンカーは乗るという行為はそれ自体が立派なレジャーになる。A5カブリオレは、そんな特別な体験を最高の快適性とエレガンスとともに味わわせてくれるモデルだ。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
天然の恵みを肌で感じる。飲泉・自家源泉かけ流しの宿「観音温泉」【心を満たす温泉宿24選】
子どもとのドライブも安心!後席の様子をリアルタイムに映す、新モニタリングデバイス登場
BMW「M2 CS」が“フル装備”!東京オートサロン2026でしか見られない特別仕様とは
300台のキャンピングカーが集結!ユーザー同士のつながりが広がった交流イベント
ジムニー車内をスタイリッシュに。フロント専用シートカバーに新色が登場 ビヨンドジャパン
「格安」なのに見栄はしっかり張りたい! だったら輸入中古車を狙え!!
次世代ホンダを占う「次の一手」【石井昌道の自動車テクノロジー最前線】
ヴィンテージ感あふれるダイバーズウォッチをリッチな“ブラック&ゴールド”で再構築――スピニカーが挑む新境地とは
カワサキ「斬新4脚モビリティ」製品化! 本格悪路性能×「バイク技術」が融合した「スゴいマシン」35年にデビュー! 2030年「サウジアラビア・リヤド万博」会場で採用目指す
SUBARU公認“六連星”マリッジリング登場! クルマ好き夫婦に響く特別な指輪
タグ・ホイヤー、オメガ、ブライトリング──黒の表現がユニークな定番時計3選
荒々しさと静寂と――浅草発のウォッチブランド“KIWAME TOKYO ASAKUSA”「IWAO(巌)」は、巧みに作り上げたダイヤルの表情に注目
【まさかの“最強の商用車誕生”】トヨタ「プロボックス」一部改良で使い勝手が激変。ACC標準化で日常もアウトドアも“隠れ最適解”になった件
中国向け「RAV4」は“約378万円〜”の設定で登場。国内仕様コア/アドベンチャーの2モデル体制が示す市場差
スズキの小型SUV「eビターラ」発売まで約2ヶ月。現在の受注状況は? 補助金厚めで都市部を中心にジワジワ人気拡大中
日産エクストレイル次期型が徐々に姿を現す! 新たなデザインと進化型プラットフォームの特徴とは?
ホンダ「ヴェゼル」に追加設定された「RS」が“コンパクトSUVの大本命”と言える3つのワケ
26年発売の新型「スーパーワン」に販売店も期待大。ホンダが“小型BEVスポーツ”を市場投入する意図とは?
【まさかのアマゾンで買えるミク仕様】ダイハツ「ミクキャンバス2」登場! 約25万円で“さりげなく初音ミクを推せる軽”に変身する特別パッケージ
【日産の逆襲が本格化】新型「エルグランド」の中身がついに判明。美意識デザイン×e-POWER×プロパイロットで「アルファード」包囲網が整った
これは「N-BOX」越えちゃったかも。日産新型「ルークス」が子育て卒業層に提案する“軽でも高品質”という選択肢
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!