新型ラクティスに試乗 ベストバイはどれだ?
掲載 更新 carview! 文:まるも 亜希子 /写真:篠原 晃一
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狙い通りに走りのレベルアップを果たした新型ラクティスだが、ユーティリティ面はどうなのかも、やっぱり気になるところ。今回、ラクティスの兄弟車として「スバル・トレジア」も発売されるのだが、ラゲッジの使い勝手に関してスバル側の提案を取り入れたりと、ガッチリと手を組んで仕上げてきたらしい。
シートアレンジは、2WD車が6:4分割のチルトダウン。ワンアクションで操作できる。4WD車は6:4分割のダブルフォールディング。こちらは2アクションの操作だ。2WD車はラゲッジ側にレバーがあり、それを引くと座面が沈み込むと同時にパタンと背もたれが倒れてフラットになる。
この機構は、チーフエンジニアの趣味が家庭菜園で、土やら苗やらを大量に買い込んだ時、右往左往してシートを倒すのにウンザリした経験から、「きっとお客様も困っているだろう」と採用を決めたとのこと。開口部も広いし、フロアも低床がウリのホンダ・フィットに迫る低さである。ラゲッジ内の高さは通常で1030mmだが、1.5リッターに標準装備のアジャスタブルデッキボードを外すと、1200mmにもなる。しかもこのデッキボード、過去に私が試したあらゆるデッキボードの中で、最も操作がスムーズだった。
収納ポケットは、近頃のコンパクトカーとしては少なめ。とはいえ、たとえマニュアルエアコンの1.3リッターモデルでも、インテリアのチープ感が抑えられていて、頭上や足元のゆとりは前席も後席もたっぷりある。とても良く出来たキャビンだ。また、よりオシャレなインテリアを望む人のために、インパネやシートにきれいなライトブルーのカラーを施したグレード「L'epice(レピス)」が設定されている。ステアリングやシフトノブも専用のグレーの本革で、とてもモダンだ。
こうして見てきた新型ラクティス、私はファミリーカーとしての魅力をたっぷり備えていると感じる。ただし、乗車定員分のヘッドレストと3点式シートベルトは装備するべきだ。せっかく、ここまで走りを磨き、使い勝手の実力も高いのだから、安全面でも死角なしのコンパクト・ファミリーカーを目指してほしい。
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