新型ラクティスに試乗 ベストバイはどれだ?
掲載 更新 carview! 文:まるも 亜希子 /写真:篠原 晃一
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メイングレードとなるのは、1.5リッターの「G」である。7速スポーツシーケンシャルシフトマチックのスーパーCVT-i搭載で、オートエアコンやクルーズコントロール、スマートエントリーなど贅沢装備。運転席アームレストも付いていて、本革巻きステアリング&シフトノブが上質な運転空間を感じさせてくれる。
先ほどのベースグレードとは打って変わって、軽快な中にもどっしりとした重厚感のある走りに驚いた。タイヤサイズは同じ16インチなのだが、オプションのアルミホイールを履いているので、その影響も多少はあるだろう。でもそれにしても、ハンドリングにもどこかしっとりとした落ち着きがあるし、これはとても気に入った。しかもこの1.5リッター、10・15モード燃費が1.3リッターと同じ20.0km/Lと大健闘。バンパー下にスポイラーを付けたり、バッテリーを大きくしてガソリンを吹いている時は発電を減らすなど、涙ぐましい努力の結果だ。走りと燃費の両立で、ファミリーが長く乗るにもオススメできる。
そしていよいよ、スポーツグレードの「S」である。見た目はサイドマッドガードやマフラーカッター、フォグランプが付くくらいで、大袈裟じゃないところがまず欧州的。タイヤは16インチだけど、ちょっとだけ太いものを履く。そして「ユーロサス」と呼ばれる足は、バネ/アブソーバー/スタビライザーすべて、標準とは別モノだ。ステアリング制御(EPS)も、「S」は変えているという。
発進からわずか100mくらいで、すでに楽しくなってしまった。「S」だけに付くパドルシフトを指で弾いて、ヒュンヒュンと思い通りに加減速させ、コーナリングでのホールド感、立ち上がりの俊敏さを味わう。足は決してガッチガチではなく、しなやかという表現が近い。だから、もしファミリーで「S」を選んだとしても、かえって快適なのではないだろうか。心地いいなぁと感じるスポーティさが、こうした実用的なコンパクトカーに備わってくれると、日本のドライブはもっともっと面白くなる。
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