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航空機造りから生まれた Saab 9-3のニッチな魅力

走りっぷりに魅力

外観や内装の話に多くの字数を割いてしまったが、実は9-3の最大の魅力は、サーブならではの味わいと現代的な洗練が巧みに融合した走りっぷりにこそある。プラットフォームはベクトラと共有と書いたが、走りっぷりはまるで別物だ。

9-3スポーツワゴン エアロのパワーユニットは、V型6気筒2.8リッターに航空機メーカーらしく扱いには手慣れたターボチャージャーを組み合わせたもの。最高出力は255ps/5500rpm、最大トルクは35.7kg-m/1800rpmと十分以上のスペックを誇る。走り出しのごく低い回転域では、大きめのターボのせいだろう、ほんのわずかにピックアップの遅れを感じる。しかし、そのまま右足に力を入れていくと、すぐさま過給が立ち上がり、そこから先はトルクが溢れるように涌き出して二次曲線的に速度が高まっていく。その、底から押し出されるような加速感は、まるで滑空しているかの雰囲気で、いかにもサーブに乗っているという感じがするし、純粋に気持ち良い。

フットワークも、その動力性能に十分応えてくれるものに仕上がっている。18インチホイールの採用で、低速域では路面のうねりに対してやや煽られ気味の感があるものの、速度を上げていくにつれてピタッと姿勢が落ち着き、高いボディ剛性と合わせて心地良く引き締まった、実に安心感の高い走りっぷりを見せるようになる。それでいてコーナリングの際には、ReAxs(リアクシス)と呼ばれるパッシヴに動作する4輪操舵機構の働きによって、深く回り込んだコーナーでもステアリング操作だけで小気味よく曲がることができるのだ。

基本的な性能の面では今のクルマに必要とされる要素をキッチリ抑えながら、サーブ独特の個性が、そこかしこにちりばめられている。それが9-3の走りの大きな魅力なのである。

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