車のコーティングについて解説。おすすめのコーティング剤と施工方法【購入ガイド】

コーティング剤の種類

コーティング剤は種類によって効果や耐久性、持続期間が異なります。中には、コーティング剤を購入する際にどれが良いか迷う方もいるでしょう。納得のいく効果を得るためには、コーティング剤の特徴を知っておかなければなりません。まずは、コーティング剤を種類ごとに見ていきましょう。

油脂系コーティング

カルナバ蝋と呼ばれる蝋を原料としている、ツヤ出し効果に優れたコーティング剤です。いわゆる「ワックス」の成分を配合しています。

油脂系コーティングは、車の塗装面と結合せずに油の膜を張るにとどまるため、熱による劣化が起きやすく油汚れが付着しやすいことがデメリットです。コーティング効果の持続性も一般的に1週間～2週間ほどと、あまり良くありません。

しかし深みのあるツヤが出ることから根強い人気があり、また、比較的安価であることから、DIYでの施工に向いているため愛用している方が多くいます。

ポリマー系コーティング

樹脂系コーティングとも呼ばれる、高分子化合物であるフッ素やシリコンが含まれているコーティング剤です。油脂系コーティングに比べ雨などに対する耐久性が強く、持続期間も2週間～1か月と優れています。また、市販されているスプレータイプのコーティング剤で簡単に施工できる点も魅力でしょう。

しかし、被膜が柔らかく熱によるダメージを受けやすいため、コーティング被膜が剝がれることも少なくありません。

ガラス系コーティング

ガラス系コーティングは、ポリマー成分をベースとして、反応硬化型のガラス繊維を含有させているコーティング剤です。ガラス繊維を配合することによる美しいツヤと光沢が特徴で、硬い被膜を形成するため、キズや汚れが付きにくいという特性も持っています。

酸性雨に弱いというデメリットがありますが、雨にぬれた後、すぐに洗車をすれば長期にわたり美しさを保つことが可能です。耐候性、耐熱性に優れているため寿命が長く、持続期間は数か月にもなります。

撥水タイプ

撥水タイプは、水をはじく性質を持つコーティングです。撥水タイプのコーティングを施工した車に雨などの水がかかると、水滴が水玉のような形状になり車から滑り落ちます。しっかり雨をはじくとともに、酸性雨や水垢から車を守ることも可能です。

また、汚れが残ったとしても、基本的には水洗い洗車で簡単に落とせます。ただし、水滴がボディに付いたまま放置すると、ウォータースポットの原因となるため注意が必要です。

親水タイプ

親水タイプは、ボディの表面に水となじみやすい被膜を形成するコーティングです。車のボディに雨などの水がかかると、全く水をはじかずに水の膜を張ったような状態になります。この水膜が流れ落ちる際に付着した汚れを一緒に流してくれます。

このような仕組みから、水滴が乾燥する段階で発生するウォータースポットの心配もありません。ただし、美観的な効果は高くなく、汚れが均一に付いてしまうため、汚れの付着に気付きにくいというデメリットがあります。