三菱燃費不正問題の根源は何か? 試験の限界と企業倫理も考える
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫
こうして考えると、三菱自動車が犯した法令違反は車両運送法(保安基準違反)には該当せず、エコカー減税の不正取得や性能不当表示を罰する他の法令違反が適用されるかもしれない。しかし、社会倫理的な責任や、ユーザーを欺いた罪は大きいと私は考える。
それと、実車で測定する走行抵抗のバラツキをどのように操作したのか、まだこの点は明らかになっていない。外部調査委員会からの報告を待つしかないということだが、三菱自動車が自ら真実を明らかにできないことが不思議だ。
VWのディーゼルスキャンダルでは、アメリカは徹底的に真実を追求した。トヨタのリコール問題、タカタのエアバッグのリコール問題では、公聴会も開かれている。日本ではせいぜい記者会見が開かれるだけで、専門知識に欠ける実情を知らない記者達が、犯人探しと懲罰論議に終始している印象がある。
数回にわたり記者会見が開かれたものの、不正が行われていた時の社長だった益子会長は、最初の記者会見から姿を消していた。すでに三菱自動車のトップの間では、ユーザーや社会への責任よりも、会社の存続が優先していたのだろう。そして直後に、電光石火の如く日産からの支援を取り付けたのだ(この会見には益子会長も出席)。
度重なる不正、リコール隠しから10年以上も経っていても、悪しき体質は変わらなかった。2004年から倫理委員会が定期的に開催され、清く正しい会社に生まれ変わるはずだったのにと思うのは私だけではないはずだ。だが、三菱のトップは現場に責任を押し付け、現場はノーと言えない風土があったとトップを批判している。部下はトップを慕い、トップは部下を思いやるのが本来の企業の姿ではなかったのか…。
法令遵守は当たり前だ。「会社のため」ではなく、「社会のため、ユーザーのため」に何をするべきか。今改めて、自動車メーカーに倫理が求められているのではないだろうか。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
序盤から緊迫の接近戦。首位50号車フェラーリにペナルティ/2024WEC第4戦ル・マン決勝1時間後
かなりご長寿だった[トヨタアイシス]!! 今ハイブリッドで復活したらバカ売れ必至か!?
[アクア]で高級感はやりすぎレベル? 高級感マシマシの特別仕様車がマジで買いすぎる
ウォームアップでトヨタと接触した78号車レクサスはピットスタートへ。2分追加のペナルティも
軽自動車にスーパーカー並みの装備[AZ-1]!! [高性能スペック]を誇った絶版スポーツ
真逆のマシン特性でレッドブルに挑んだメルセデス。サインツ、ペレスがハマった難関ターン6【中野信治のF1分析/第9戦】
あと1歩届かなかった……トヨタ小林可夢偉、前途多難のル・マン24時間レース惜敗に「めちゃめちゃ悔しい」
フォルクスワーゲン・トゥアレグ 詳細データテスト 実直な大型SUV PHEVの経済性はそこそこ
雨に翻弄された101年目のル・マン。燃料ギリギリ! 50号車フェラーリが優勝。トヨタ7号車は最後尾から追い上げも届かず2位|ル・マン24時間:フィニッシュ
正式発売前のプロトタイプ先行試乗をプレイバック! 3代目レクサスISはBMW3シリーズを超えられたのか?
ガソリンがリッター263円なら安い!? 給油するならドイツ、フランスを避けてルクセンブルクがオススメです【みどり独乙通信】
ル・マン24時間レース決勝速報|フェラーリ、逃げ切り2連覇達成! トヨタとの近年稀に見る大接戦を制す
【600万円超え】久々の高級ワゴン「クラウンエステート」が北米価格発表。新画像と日本発売情報も
【一人乗りもあります】配送からアウトドアまで ホンダの新商用バン「N-VAN e:」10月10日発売
コスパ王「ホンダ WR-V」の想像以上のスッピン感とその理由。最安Xグレードは誰におススメ?
【408万円から】新型「ミニ クーパー 5ドア」発売 新デザイン&最新装備でまた人気となるか?
【どうした日産!?】ノートオーラがデザイン一新。ギラギラ顔にモノグラム柄シートで大胆イメチェン
【お値段据え置き】日産の軽「デイズ」と「ルークス」が一部改良。目立ち度抜群の新色も
BMW 「1シリーズ」が第4世代に進化。スイッチ減らした未来感あふれるコックピットが斬新
12チリンドリ日本初公開。伝統オマージュのレトロデザインにハイテク融合でV12 NAモデルの集大成に
【決勝直前】トヨタ雪辱なるか!? ル・マン24時間レース、これだけは押さえておきたい見どころまとめ