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お次は「ジーカー」が日本上陸。中国EVバブル崩壊で襲来する“第二の黒船”のアッと驚くディーラー網

狙いは「日本でも販売されている」という評判

そもそも、ジーカーはなぜ日本進出をするのでしょうか?

この点について、ある業界関係者は次のように話します。

「短期的には、中国国内のBEV需要に陰りが見えていることが背景にあると考えられます。

これまでは生産されたBEVの多くが中国国内で販売されていましたが、EVバブルが崩壊しつつある昨今では、一定分を欧州や東南アジア、そして日本へと振り分けるという動きがBYDをはじめとするいくつかの自動車メーカーで見られており、ジーカーの日本進出もそうした流れのなかにあると言えそうです。

ただ、日本におけるジーカーの年間販売台数は、1000台程度が現実的なラインかと思います。

ジーカーのグローバルにおける年間販売台数は20万台規模であるため、販売台数という意味では日本進出を果たすメリットはほとんどありません。

むしろ、ジーカーが本気でねらっているのは、BYDの事例などと同様にタイやインドネシアなどの東南アジア市場だと考えられます。

これらの国や地域は伝統的に日本車が強いとされており、『日本で一定の評価を受けた』という事実がマーケティング上の重要な役割を果たします。

現在の日本のBEV比率を考えると、1000台という年間販売台数は『一定の評価』というには十分過ぎる数字です。

009が日本で発売された場合、ピュアBEVという大きな違いがあるにせよ「トヨタ アルファード」と比較されることになると思います。

>>日本上陸が見込まれるジーカーの新型モデルを見る

もちろん、販売台数では009はアルファードの足元にもおよばないことは確実ですが、ジーカーにとってそれは失敗ではありません。

東南アジア諸国でも高いブランド力を誇る、アルファードの比較対象に挙げられること自体に意味があるわけです。

つまり、日本市場で目先の利益を追わないということが、ジーカーの日本進出における戦略だと考えられます」

(次のページに続く)

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