新型マツダ3雪上試乗 クルマ作りにおいて重要なのは「骨盤」だった!?
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:マツダ
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新型マツダ3に乗り、腰をシートバックにピッタリ付けた状態と、ヤンキー兄ちゃんの如く腰をズラして座った状態にして走りを比べてみる。路面は滑りやすい雪上路。腰をピッタリ付けて走った時は、タイヤの微妙な滑りや横G変化を絶妙に素直に感じ、ステアリングを無駄に切らずに済むが、ヤンキー座りだとどうにも反応が遅れて無駄に切り過ぎたり、最悪カウンターステアを切るハメになる。
アクセル&ブレーキもなにかと遅れて踏み過ぎ、そして緩めてのバタバタ運転になる。明らかに人のセンシング&レスポンス能力が落ち、さらに旧型と乗り比べると新型マツダ3のシートは明らかにお尻上のシートバック形状、固さが違って骨盤をしっかり支えてくれているのに気づく。「それが骨盤をちゃんと立てて運転出来ているということなんです」。
お次のムッシー講座第2弾はさらにヘンテコ。助手席シートを外し、腰がグラグラになる「ながらウォーク」というイスを取り付けたテスト車に乗り込む。そのグラグラシートに座って時速10km以下の超低速運転を体験する。新旧2台を乗り比べたがこれまたビックリ。一台は同じ「ながらウォーク」上でありながら腰がグラグラし、もう一台はなぜか安定。どちらも基本的な運転レベルに違いはなく、違いは主にフロントサスのセッティング。前者はショックを減らしたい余り、フロントサスに無用な緩衝材を入れ、衝撃が0.04秒遅くボディに伝わる設定で、そのせいで人が挙動を予測出来ずにバランスを崩してしまうとか。
「良かれと思って足回りを柔らかくし過ぎると逆に人間のバランス保持能力をジャマする。入力がガツッと入った瞬間に前後輪にドンドンと振動が入って来る方がいいんです」。これが骨盤センサーを生かしたセッティングということであり、新型マツダ3は単純にボディや足回りをしっかり作っているだけでなく、人間の感性に忠実なセッティングがなされているのだ。
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