Gクラスで世界一周中 北朝鮮も走った冒険家
掲載 更新 carview! 写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 写真:菊池 貴之
7月某日、六本木の「メルセデス・ベンツ コネクション」でちょっと変わった取材会が開催された。カメラの前に登場したのは、御年76歳のグンター・ホルドルフ(Gunther Holtorf)さんと、24年間使い込まれたGクラスだ。
グンターさんは1936年ドイツ生まれの御年76歳。ルフトハンザ航空を退職後に、1989年からGクラスで世界中を旅行中で、訪れた国と地域は200ヶ国以上、延べ80万kmを走破している。まだ正式認定されていないものの、もちろんギネス世界記録だ。
愛車は1988年製のGクラス「G300GD」で、愛称は「オットー(Otto)」。
途上国では道なき道を走るのが常というグンターさんは400点以上、350kgにも及ぶスペアパーツをオットーに載せて旅をしているのだが、なんとオットーのエンジン・ギアボックス・トランスファー・アクスルケース・ボディの塗装などは無交換のオリジナルだという。ドアすら無交換で、開け閉めを繰り返すほどにカチッと閉まるようになったと仰る。Gクラスの恐るべき耐久性が伝わってくるエピソードだ。
そういえば、1979年に登場したGクラスはマイナーチェンジを受けながらも、基本的なスタイリングやボディ設計はほぼ変えず、エンジンや機能装備を時代に合ったものにアップデートしながら作り続けられているだけでなく、2011年になって過去最高の販売台数を記録しているという、驚異の長寿ぶりを発揮しているところだ。
グンターさんの旅は来年、スタート地のドイツでゴールを迎える予定だが、実は日本をオットーで走るための手続きに6年もかかった。古いクルマなので、ディーゼル規制などがクリアできなかったのだ。韓国のプサンからフェリーで下関に渡り、日本に上陸したオットーは、よく見ると仮ナンバープレートすら付いていないのに、日本の公道を正式に走ることができる。メルセデス・ベンツやドイツ政府が、グンターさんの入国をバックアップしているのだ。
そんなグンターさんとオットーは、あろうことか北朝鮮まで走ってしまった! 何年もの交渉の後に北朝鮮政府から金正日のゲストとして招待状が来たときは、ドイツ政府でさえ信じなかったそう。もちろん現地では、オットーを走らせるルートや時間が秒刻みで決められ、トイレ休憩する場所まで完璧にコントロール。グンターさん一行の前では“まるで劇場のように”北朝鮮国民が理想の生活を演じたらしい。
このページの写真は、70代とは思えない慣れた身のこなしでオットーの上に登るグンターさん。来年ゴールした後、オットーはシュツットガルトのメルセデス・ベンツ・ミュージアムに寄贈されることになる。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
どんな違いがあるのか!? 通常モデルとは違う仕様が用意されている中型バイク3選
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
写真で見るニューモデル 光岡「M55ゼロエディション」
旧ビッグモーター、車両の修理不正もビッグに8万件、補償総額数十億円も[新聞ウォッチ]
フェルスタッペンとのタイトル争いは“敗北濃厚”も……今季の戦いで自信深めたノリス「優勝争いに必要なものを持っていると言えるようになった」
フェラーリ『ローマ』後継の新型スーパーカー、車名は『アマルフィ』が最有力!
注目が集まる角田裕毅の2025年シート「僕はレッドブルの一員なのでここにいます。ホンダとは話をしていません」
次の「黄バイ」はBMW? 首都高専用パトロールバイク「F900XR」がカッコ良すぎる!
まさかの「RAV4“軽トラ”」登場!? ド迫力の“真っ黒顔”がスゴすぎる! オフロード感強調の「SPIEGELカスタム」どんなモデル?
これはクセスゴ!! オーナー自作多数のホンダ「CT125・ハンターカブ」カスタム発見!!
[15秒でわかる]アキュラ『ADX』新型…内外装はスポーティかつ高級な印象に
【3分でわかるモデル解説】なんとなくMINIがほしいけど、どれを買えばいいか迷ってしまう初心者へ
【クセ強だけど懐かしい】光岡、55周年記念車「M55ゼロ・エディション」発売。100台限定…ベースはあの車
「売れる車がない」なんて言わせない! 北米日産の大型SUV「アルマダ PRO-4X」が魅力的…価格も発表
新型「ティグアン」正式発売で注目集まる豪華装備とお値打ち度。世代遅れの兄弟「Q3」よりお買い得
メルセデスAMG「A45」に“最後の限定車”登場。2.0Lターボは421馬力も…価格は1000万円超え!!
ホンダの高級ブランドが新型SUV「ADX」を発表。クセ強め“アメリカン顔”の衝撃や背景とは?
北米レクサスが販売する3列SUV「TX」は何モノ!? “LBX顔”で実質650万円~…25年モデルに進化
【アルファード/ヴェルファイアはイヤ!】そんな人の選択肢になるかもしれない高級ミニバン「Vクラス」はどんなクルマなのか?
新たな仲間募集、JAFの給水素+給電カー、新型GR86の方向性…S耐最終戦で見えたトヨタと水素の現在地
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!