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新型セレナ試乗。先代の完成度に迫れるか?

先代モデルの圧倒的商品力を超えられるか?

91年の初代登場から好調な販売を続け、2010年2月には国内累計販売台数が100万台を超えた日産のメガヒットミニバンと呼べるセレナがフルモデルチェンジを果たした。それにしても驚くべきは、ライバルを研究し尽くし、それを超える商品力を身につけるべく進化しあう激戦区のミドルクラスミニバン市場において、モデル末期でもある07から09年に、ライバルを抑えて3年連続ミニバン販売台数トップの座を奪ってきたことだ。

先代モデルが現役で十分戦える状態を維持している状況で、新型がどのような進化を果たすのかは非常に興味深いが、実車に触れて確認できたその内容を一言でいえばキープコンセプト、言い換えれば正常進化となる。

この言葉だけを聞けば、新たな魅力を備えていないのでは? とか、守りに入ったかのような印象を抱く方がいるかもしれないが、決してそのようなマイナス的要素の意味で使ったわけではない。特定の性能が突出して良くなったという進化ではなく、全てをバランスよく向上させ、ミニバンユーザーが求める要素を的確に押えた進化で、商品力は飛躍的に向上している。

だからこそ結果を先に言ってしまうと、セレナは買いの一台に仕上がっている。そこで今回は購入ガイド的な要素と、ミニバン市場を牽引するモデルだからこそ今後のさらなる進化要求を含めた厳しい目も持ちつつレポートをすることにしよう。

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