ベスト燃費は18.4km/L 最新3シリーズの衝撃
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:篠原 晃一
もちろん新たな時代の味だけでなく、以前からの豊かな味わいもしっかりと残されている。それが直列6気筒の「325i」だ。
325iに搭載される3.0リッター直6の直噴NAである「N53B30A」型ユニットは、NAのストレート6が持つ素直な回転感とそれに由来する吹け上がりの気持ちよさを存分に味合わせてくれる。つまりそのフィーリングには、以前から連綿と紡がれてきた“シルキー6”の伝統が残されているわけだ。そしてそんな姿に、時代が変わり要求が変わってもなお、本質的な魅力を残し続けようとする哲学が感じられるのだ。
もちろんそうしたこだわりだけでなく、このエンジンも直噴/バルブトロニック/リーンバーンとなる他、エンジン自体が軽量化されるなど新世代に相応しい対応がなされていることも見逃せない部分だ。今回はこれをツーリングに搭載したモデルに試乗したが、実用性の高いモデルにこのエンジンの組み合わせは、普段使いに潤いを与えてくれるものだと思えたのだった。
そしてさらに豊かさ、という意味では既にフラッグシップ・ユニットとして広く認知された感のある3.0リッター直6の直噴ターボである「N55B30A」型を忘れてはならない。直噴/バルブトロニック/ツインスクロールターボと、最近のトレンドで考えられうるほぼ全ての先進技術が盛り込まれている。
このユニットは最高出力306ps/5800rpm、最大トルク40.8kg-m/1200-5000rpmという数字からも判るように、必要十分以上といえるプラスαの動力性能を提供し俊足を実現するのはもちろんだが、それ以上に注目したいのは最大トルクの発生回転数の低さからも伺い知れるV8級の“ゆとり”と“余裕”。ここに魅力がある。3シリーズとの組み合わせでは、このユニットの持つ豊かさが存分に発揮される。ゆえにクーペやカブリオレといった、存在自体に豊かさのあるボディとの組み合わせがとても映えるのだ。
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