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パサート史上最強モデル R36に岡崎五朗が試乗!

VW流自動運転技術をテスト

今回はパサートR36の試乗の他に、VWのもつ広大なテストコースであるエーラ・レシエンで「将来技術ワークショップ」が開催された。実現すれば事故防止に大きく役立つ興味深いシステムが数多く紹介されていたので、いくつか紹介することにしよう。

i-car(インテリジェントカー)と呼ばれるシステムは、高速道路での半自動運転を可能とするもので、車両前部に設置した2つのレーダー、フロントウィンドウ部のカメラに加え、自車位置を車線レベルで正確に特定するためのDGPSを搭載。先行車との車間制御や衝突回避、レーンチェンジ・レコメンデーションをしてくれる。面白いのはレーンチェンジ・レコメンデーションで、ドライバーがウインカーレバーを操作することによって“承諾”をすると、自動的に隣のレーンに移動してくれる。システムがここまで高度化するとほとんど自動運転も可能だが、「万が一事故が起きた際の責任の所在」という難しい問題が立ちはだかっているため、ステアリングから手を離すとシステムがオフになるようなロジックを組み込んで「ドライバー補助システム」に落ち着かせているのは、日本ですでに発売されている追従型クルーズコントロール&レーンキープアシストと同じだ。

パーキングアシストも面白いシステムだった。特徴は、ドライバーが先にクルマから降りてキーのボタンで操作すること。こうすることによって、左右のクルマとの距離が十分にない場合確でも乗降性を確保できる。ただし自車が乗り降りOKでも、同種のシステムをもたない他のクルマのドライバーが乗り降りできなくなることや、システム(左右2つのカメラと前後2つの超音波センサーで構成)の制御がまだ未完成で駐車に失敗して立ち往生するなど、実用化にはまだまだ時間がかかりそうだ。

その他、スタンフォード大学との共同プロジェクトとして開発している自動運転ロボットカーの“Junior”や、衝突直前に火薬の力でフルブレーキング状態を作り出し衝突速度を平均で5km/h低減させることを目的とした“パイロブレーキ”(ブレーキアシストの発展型と考えればOK)、ワイヤレスLANを使って車両相互通信を確立し衝突を防止するとともに、渋滞情報の受信や音楽配信といったことを実現する“Car to X communication”なども披露。日本がお得意とする分野の研究がドイツでも進められていることを確認できた。

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