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【絶不調】日産には“逆点の”ニューモデルが必要。「好調なトヨタにあって、日産にはない」車種とは?

コンパクトミニバンよりLLミニバンの設定が急務

トヨタにあって日産にない高級~超高級ミニバンの設定も急務です。

「アルファード/ヴェルファイア」に加えてレクサス「LM」と、トヨタ陣営のLLミニバンは非常に充実したラインアップを誇ります。アルファード/ヴェルファイアにも近日、PHEVが設定されるようですが、EV走行機能や外部充電機能をもつPHEVグレードを「エルグランド」の後継モデルに設定すれば、トレンドを牽引できる人気車種になるかもしれません。

国内向けのミニバンについて議論すると、日産にはトヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」と同クラスのモデルがないのが問題と指摘されることが多いのですが、もし日産がシエンタクラスのモデルを誕生させると、ミニバンナンバーワンの販売台数を誇るセレナが失速するでしょう。

それはフリードとステップワゴンの両方を用意したことで後者が苦戦しているホンダの状況からも想像できます。つまり、日産がコンパクトミニバンを開発するのは悪手になる可能性もあるわけです。

ランドクルーザーには対抗「パトロール」で対抗

トヨタにあって日産に足りないモデルといえば、本格的なクロカン4WDではないでしょうか。端的に言えば「ランドクルーザー」のライバルとなるモデルが日産には必要です。なにしろ300、250、70を合わせた「ランドクルーザー」ファミリーは、2024年度上半期で2.8万台も売れています。これはプリウスに数百台差と迫るもので、もはやクロカン4WDはニッチカテゴリーではないのです。

実は日産にはクロカン4WD「パトロール」(北米名は「アルマーダ」)があります。パトロールはかつて日本でも「サファリ」というモデル名で「ランドクルーザー」のライバルとして販売されていたのは良く知られている話です。

そんなパトロール(サファリ)ですが、2024年9月に425馬力を発生する3.5L V6ツインターボを積んだハイパフォーマンスモデルとして発表されています。現時点では中東など海外向けモデルといった位置づけですが、日本市場においてランドクルーザーが支持されており、なおかつ納期が年単位となるほどのバックオーダーを抱えていることを考えると、パトロール(サファリ)の日本市場復活にはそれなりの勝算もありそうです。

>>フォトギャラリーでサニーカリフォルニアやパトロールをチェック

BEVシフトだけが現在の失速の原因ではない

最後に余談ですが、最近では「BEV失速」の報道も増えてきました。しかし、世界的なカーボンニュートラルという目標が変わらない限り、BEVが有力な選択肢であることは変わりません。ある日を境に一気にBEVへと切り替わるわけではなく、グラデーション的にゼロエミッションへシフトするのであれば、揺り戻しがあるのは想定される話です。

欧州系メーカーは慌てている様子で、いち早くBEVシフトを掲げた日産も厳しい状況になっているのは事実ですが、“想定以上にBEVの販売が失速している”のではなく、“想像もしていないライバルとして中華系メーカーが台頭してきた”ことが原因かもしれません。

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(終わり)

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