スバル初の本格ミニバン エクシーガの走り味は?
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:齋藤 正
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:齋藤 正
エンジンは2種類で、ターボは4WDのみ、NAには全グレードに4WDとFFが用意される。ホイールサイズはNAの2.0iと2.0i-Lが16インチ、NAトップモデルの2.0i-Sとターボの2.0GTが17インチ。パワステはフォレスターと同様で、NAが電動式、ターボがフィーリング重視の油圧式……と、エクシーガはその走行メカニズムが細かく差別化されているのだが、どのモデルに乗っても乗り味は見事に統一されている。
乗り心地はどれも意外なほどソフトで、ステアリング反応も同乗者に優しい運転がしやすいマイルドタッチ。キャパシティ豊かなサスペンションと2750mmのロングホイールベースを存分に活かして、ターボモデルでも滑らかな接地性と自然なロールを引き出しているのは、インプレッサやフォレスターに共通する美点といっていい。7名フル荷重も想定しているサスチューンのはずだが、1~2名乗車でも硬さを感じないのはなかなか優秀だ。
ただ、最新ミニバンとしてはボディが少しガタピシ震えるところと、シートそのものの堅牢感に少し欠けるのは改良の余地ありだ。200万円台という価格を思い出すとその不満もトーンダウンするのだが、こうしてレガシィ風のスタイリングを見せられると、どうしても多くを期待してしまう。
16インチも17インチも乗り味は統一されている……と書いたが、意外なほどゆったりフィールでダンピングもフワリと緩めのチューニングには、タイヤも穏やかな16インチのほうが明らかにマッチングがいい。ステアリング反応が俊敏になる17インチだと、多少の乗り心地は目をつぶっても、もう少しバネレートや減衰力を引き上げたほうがドライバーズワゴンとしての一体感は上がるはず。ただし、NAは多人数乗車でパンチ不足の感もあり、動力性能十二分のターボは17インチのみ……と、エクシーガ選びはちょっと悩ましい。まあ、必要十分の動力性能でいいなら、NAの動力性能をカバーできる軽量なFFで、なおかつ16インチ仕様がベスト、レガシィ・スタイルに相応しい(?)カっ飛び性能を期待するなら、ハンドリングはちょっと我慢してターボのGTを……というのが、現時点でのワタシのチョイスである。
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