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パナメーラターボ、頂点モデルの実力に驚愕!

並外れた進入速度を支えるメカニズム

今回の試乗車には、操舵角や横Gなどをセンシングして、カーブで車体が傾く量をアクティブスタビライザーで制御する、オプション設定の「PDCC」が装着されていた。ロールが抑えられて操作性が向上すると共に、4つのタイヤが見事なまでに路面を捕まえて仕事をしている感覚があり、4輪駆動のトラクションの良さがさらに効果的に発揮されて強力な加速を生み出していた。

また、このPDCCはコーナーリング性能も向上させている。そもそもパナメーラには、「PASM」というダンパー減衰力を無段階に調整できるアクティブサスペンションシステムが標準採用される。この効果とコーナーでの踏ん張り感を高める1930mmの全幅、そして旋回中の安定感を高めるロングホイールベースにより、PDCCが無くても気持ちよくカーブを曲がることはできる。だがPDCCがあると、どこまでもハンドル操作に忠実に反応して曲がるといったライントレース性が向上する。これによりカーブでの旋回速度も高まり、最終コーナーの脱出スピードも高まるというわけだ。

そしてもう一つ、驚異的なストレートスピードを可能にした性能として挙げるべきが、ブレーキ。オプション設定のセラミックコンポジットブレーキ「PCCB」の実力ではあるものの、これが驚くほどよく効く! 実は、時速250キロ以上のストレートスピードを実現する一般車の試乗で、今まで1コーナーへのブレーキポイントが300mを切ったことなど無かった。もちろん無理をすれば超えることはできたが、“何が”あってもコースアウトしないだけの安全マージンを取ると、結果的に300mというブレーキポイントは大きな壁になってくる。

だがパナメーラターボでは、ブレーキを酷使してもブレーキタッチが変わらない安心感や信頼感とそのストッピングパワーから、編集長も同乗する環境にも関わらず、300mの壁を無理なく破ることができた。逆に言えば、1コーナーの300m手前付近までアクセルを踏み続けられたので、時速270キロに迫るストレートスピードが出たともいえる。

ちなみにこのPCCB、他のパナメーラモデルでもオプション選択できるが、ターボモデルではその強大な出力に合わせてローター径が大きくなった強化バージョンが付く。

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