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ボルボイメージを覆す!? XC60ついに日本上陸!

イメージを裏切るドライビングフィール

走りの第一印象も、やはり「これが本当にボルボ?」という感じである。それも、やはり良い意味で。

乗り心地はしなやか。車重1.9トンを超え重心も高いだけに絶対的にソフトなわけではないのだが、段差など超える際には衝撃をスッといなして懐深く受け止め、そこからジワッと体勢を整える巧みな躾けのおかげで、余程の大入力でも無い限りカドの立った突き上げに見舞われることはないし、目線がフラットに保たれるから疲れも少ないという具合だ。オプションで電子制御式減衰力可変ダンパー“FOUR-C”も用意されるが、これはもうノーマルで十分満足である。

それでいてこのXC60、フットワークもこれまでに無く軽快なのだ。ボルボらしからぬイキイキとした手応えを返すステアリングフィールは心地良く、切り込んでいけばダルさを感じさせることなく切った通り正確に向きが変わっていく。奥で更に切り足した時のレスポンスも良く、またアクセルの加減でラインを選ぶのも自在。前輪の空転を待つことなく後輪にトルクを伝える最新のハルデックス式4WDシステムの効果もあるのだろう。総じて安定感も抜群に高く、とにかく気持ち良いハンドリングを実現しているのだ。

最高出力285psを発生する直列6気筒3.0リッター・ターボエンジンと6速ATを組み合わせたパワートレインは余裕に満ちた走りを可能にしている。1500~4800rpmという広い回転域で40.8kg-mの最大トルクを発生するフレキシビリティの高さも、それに貢献しているはずだ。但し過給の制御の問題か、アクセル操作に対する反応には若干リニアさを欠く感も。また街中や山岳路での燃費も褒められたものではない。おそらく、これがXC60の一番の欠点と言えるだろう。

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