マツダデザインが世界で評価される理由とは?
掲載 更新 carview! 文:すぎもと たかよし/写真:中野 英幸、篠原 晃一、マツダ株式会社
掲載 更新 carview! 文:すぎもと たかよし/写真:中野 英幸、篠原 晃一、マツダ株式会社
------
サラリーマンライターが斬る、自動車業界のホントのところ。今回は特別インタビューとして、世界で高く評価されるマツダデザインとその戦略について、前田育男デザイン本部長に話を聞いた。
------
―まず、近年の動きからお聞きします。マツダが、デザインにおいて特段の輝きを見せ始めたのは90年代前半の「ときめきのデザイン」からだと思います。当時、ユーノス500などの傑作を生み出した改革には、何かきっかけがあったのでしょうか
「当時のデザイン本部長であった福田成徳氏が、マツダらしいデザインとは何かを自問し、その中で『ときめきのデザイン』といって光と影の美しさにフォーカスしたデザインを提案しました。マツダには優秀なクレイモデラーが揃っていましたから、その能力を生かそうと。また、当時はそれまで“工業デザイン”の一環とされてきたクルマのデザインが次第に突出してきた時期で、いわば過渡期でもありました。そこにマツダが先陣を切って、クルマのデザインというものを改めてアピールしたわけです」
―その後、2002年から新たにブランドメッセージとして「Zoom-Zoom」を展開していきます。この頃から「KABURA(鏑)」を筆頭に「NAGARE(流)」など多くのコンセプトカーが生まれました。この一連のコンセプトカーを提示したきっかけは何だったのでしょうか
「ふたつの側面があります。まず、当時マツダはフォードからデザインリーダーを迎えていましたが、彼らが主張したのは、マツダはもっと外に対してコミュニケートしなくてはいけないと。つまりブランド戦略で、そのためにはコンセプトカーが必要になる。また、その結果を短期的に達成させるという面もありました。3~4年間もの開発期間が必要な量産車に対し、コンセプトカーはより素早い訴求ができるんですね」
―それら一連のコンセプトカーを提示することによって、デザイン部内で何か変化があったのでしょうか
「デザインのチャレンジをしっかり外にアピールし、結果、各種の賞をもらったことである種の自信にはつながりましたね。また、世界の拠点で同時に新しいことにトライできましたので、デザイナーの育成にもつながったと思います」
―逆に難しいと感じた面はありますか
「やはり、それぞれのコンセプトを量産車にどう落とし込むかです。当初から量産化を見据えて創ったコンセプトカーでなければ、単なるショーの為の提案で終わります。短期的な結果を求めると商品に結びつけるのは難しい。無理やり結びつけるとデザインの質が担保できない。このバランス取りは難しい課題でした」
―その後、09年にデザイン本部長がマツダ生え抜きの前田さんに変わりました。これによってデザイン部内の風が変わるようなことはありましたか
「ひとことで言えば、“マツダの血”が濃くなったことでしょうか。マツダってこうだよネと、デザイナー皆が同じ方向を向き、引き締まった印象があります。これはメディアをはじめ、ユーザーの方など会社の外からも同じ言葉をいただきました」
―引き締まったというのは、デザイン部の中で何かが明確になったということでしょうか
「はい。方向性についての悩みや迷いがなくなった。私は常に“クルマらしく”、そして単純に“カッコいい”と感じるデザインにしたいと思っているのですが、それは非常に分かりやすい話ですよね。シンプルな話は同時に難しい面も持つのですが、それでも目指している方向のピントが合った」
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
【25’ 4/21最新】レギュラーガソリン、4週ぶり値下がり 全国平均は185.1円に
伝説的名車「トミーカイラ」も登場 逸話に価値アリの希少モデル集うオークション開催
新型メルセデスベンツ VクラスはVIPテイストになる!? 巨大スクリーンも備わってるリアシートは高級ホテルのラウンジじゃん
えぇぇぇめっちゃ多くね!? 現行アウディ A4アバントの中古マジで狙い目
32個のダイヤがベゼルを埋め尽くす! 匠の技術で宝石を埋め込んだGP「ロレアート」新作が魅せる別格の高級感とは
【インド】5速MT! 10人乗れる“4列シート”搭載「シティライン」がスゴイ! 見た目は“超高級車”だけど約270万円! 斬新すぎるフォースモーターズの大型SUVとは!
ホンダがスポーティEV『GT』発表、中国向け「イエ」シリーズ第2弾…上海モーターショー2025
“大阪長屋”や“隠れ家”をキーワードにデザインした客室が魅力的! 多様な旅行スタイルに応える大阪の魅力が詰まったホテルとは
マツダEZ-60ついにキター! 初公開のインテリアは26.45インチのディスプレイにあ然!!
ナイキ「ダンク LOW “Mystic Navy”」は上品なブルーが描くコントラストに注目!──GQ新着スニーカー
新型フォルクスワーゲンID. ERAが公開──GQ新着カー
ホンダの最新「“高級”SUV」まもなく発売!? タフな「“カクカク”デザイン」がカッコいい! VTECターボ「RSモデューロ」仕様もある「CR-V」ガソリン&ハイブリッドモデル「日本導入」に期待大!
【本当に便利なのか】「マイナ免許証」がスタート。1枚にすると更新料が安くなる? メリットとデメリットを解説
都会派に転向した「ソルテラ」に代わってオフ度高め「トレイルシーカー」が新登場。日本導入はどうなる?
レクサス新型「ES」初公開。ボディ拡大×新デザインで全面刷新、BEVは最長685km…日本導入は26年春
【カッコいいゾ!】「スイフト」の“オフ仕様”を蘭スズキが製作。車高+32mm、MT仕様で約320万円から
“庶民”も買える「ランクルFJ」最新情報。新興国向けラダーフレーム採用で400万円台スタートの可能性
【シエンタ風?】「パッソ」後継で名車「スターレット」が復活…26年夏発表、1.3Lターボ×6MTの“GR”も設定か
日産が新型「エルグランド」をチラ見せ。第3世代「e-POWER」で走りも燃費も期待大…全貌は25年度末に
【幻の限定車】BMW「スカイトップ」がニュルで高速テスト中。約8000万円でも50台は一瞬で完売
改良版「GRヤリス」は発売日&価格未定の“デカッ羽根仕様”に人気集中 激しい争奪戦になる可能性も
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!