自動車業界に今なお残る「昭和のデラックス志向」はもうやめてほしい
掲載 更新 carview! 文:伊達軍曹 1
掲載 更新 carview! 文:伊達軍曹 1
車社会にまつわるモロモロのため、わたしの血圧は今日もまた微上昇を記録した。自動車業界に色濃く残る「デラックスの亡霊」に悩まされているのだ。
昨今の若衆に「デラックス」と言っても、マツコ・デラックスの顔が脳裏に浮かぶばかりなのかもしれない。そしてマツコさんを除けば、デラックスという言葉は今やあまり流行っていない。
だが筆者が幼少期を過ごした昭和40年代から50年代にかけての日本は「デラックスだらけ」だった。猫も杓子も自社の製品名末尾に「デラックス」という単語を付け加えていたのだ。
新明解国語辞典 第七版によれば、「デラックス」とは「高級感があって豪華な様子」との意味。フランス語「de luxe(ドゥ リュクス)」の英語読みから来ているカタカナ語である。
で、当時の多くの日本人は「モノやコトというのはデラックスであればあるほど素晴らしい」と考えた。つまり「何事もより高級に、より豪華に」と希求するマインドが大勢を占めていたのだ。それは戦後の国家と国民がまだ割とビンボーだったという事実の裏返しなのだろう。
そしてその結果、国産車の車名もデラックスだらけになった。
例えば初代トヨタ カローラ1100デラックス。例えば2代目ダットサン ブルーバード1200デラックス。また例えば初代トヨペット クラウン デラックス。ちなみに1963年(昭和38年)にはトヨタから「パブリカ デラックス」という、よくよく考えると形容矛盾なんじゃないかとも思える名称のグレードも登場した。
もちろん当時のこういった「デラックス志向」を揶揄するつもりはない。GDPが現在の約10分の1でしかなかった1960年代の日本で、始まったばかりのモータリゼーションと、来るべき輝かしい未来に心ふるわせていた諸先輩の「デラックス志向=豊かで幸せな暮らしへの意志」を、誰が揶揄などできようものか。
だが、時代は変わったのだ。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
誰もが乗れるオール電化のコンパクト四輪車が栄誉! 英国向け「フィアット・トポリーノ」が、権威あるデザイン賞を受賞
なぜ「“背の低い”ミニバン」不人気になった? 「ウィッシュ」「ストリーム」はめちゃ売れたのに… 今では「超苦戦中」! スタイリッシュな「低高ミニバン」消えた理由は
気づいたら減速? ドライバーが自然にスピードダウンする「視覚トリック」をご存じか
メルセデス・ベンツ SUVの中核モデルGLEに特別仕様車を設定
ジル・ビルヌーブを称えるブロンズ像が記念ミュージアムから盗まれる。息子ジャックも憤り、同施設は報奨金を用意し捜索へ
新車160万円切り! スズキに「MT搭載の“本格”四駆」あった! もはや「ジムニー超え」な“高性能4WD”×デフロックが凄い! 2ドア仕様の「悪路に強いモデル」とは
ロイヤルエンフィールド新型「ベア650」の乗り味は? カリフォルニアで歴史を刻んだネオ・スクランブラー
ポルシェ 「タイカンGTS」「タイカン4」の予約受付と従来モデルの左ハンドル仕様も追加導入
【実際に購入 オーナーのレポート・番外編】EV歴13年のリーフ・オーナーが600eに試乗
新しいジャガーのスーパーGTが、ついに姿をあらわした!──GQ新着カー
なぜ日本人はBEVを買わないのか? 世界で乗用車新車販売比率18%だけど日本だと1.8%な理由
35年所有したメルセデス・ベンツ「190E 2.3-16」になぜ「4輪油圧レベライザー」が装着されていた? 世界に7台だけの特別なセレブ仕様でした
【日本もすぐ】「CX-60」改良モデルが欧州で先行発表。大手術となった乗り心地改善ポイントを解説
2635万円のメルセデス・ベンツ「完全電動Gクラス」試乗 最重量級3トンオーバーの走りやいかに?
オシャレでお値打ち! 来春日本発売の「インスター」はどんな車? 現時点では苦戦必至…勝算は?
ポルシェ「タイカン」に伝統のスポーティ仕様「GTS」と4WDの「4」が追加。航続距離は先代比+120km
「アウトバックはそうなっちゃうの?」日本は売らない新型がワゴンを捨てベタなSUVになる説は本当か
モデリスタが「ランクル250」を魔改造!! サイバー×ミリタリーなオフ仕様が凄い。反響によっては市販化も
スズキが印で公開の新型「ディザイア」ってどんな車?累計270万台以上の大ヒット、124万円~と激安
【変わりゆく市場】トヨタの象徴「クラウン」2台はなぜカー・オブ・ザ・イヤー10ベストに落ちたのか?
走り出すとそれは、紛れもなくハチロクだった…伝説の「TRD N2 AE86レビン」が筑波で再び蘇った日
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!