正常進化によって得られたものは多いが失ったモノも何気に……
昨今の車は、環境および安全問題を背景に電動化が推し進められ、予防安全機能の充実や自動運転技術など、数十年前からすると相当な進化をしています。「安全でラクな運転」「使いやすい広い居住空間」「静かな乗り心地」「低燃費」といった、移動のための利便性や快適性を高めてきた現在の車は、真っ当な進化をしてきたと言って良いでしょう。
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ただ、昔の車の方が個性的なデザインや走らせている・操っているというダイレクト感や楽しいという感覚が濃かった、と考える人たちがいるのも事実です。ある意味、移動の道具としての真っ当な進化によって、これら「楽しい」と感じる要素が逆に薄まってきたように感じているのかもしれません。
バブル景気終盤にあたる、80年代後半から90年代。この時代は、高コストな技術を投入したモデルや、新たなニーズ開拓のために攻めたデザインや尖った性能を有する車が数多く存在していました。AT車の急増、ABSやエアバッグ普及率のアップもこの時代です。そう考えると、車の歴史上最も目まぐるしく車が変わっていった過渡期だったのかもしれません。
なぜネオクラシックと呼ばれる車は、今、素敵に見えるのか
多くのモデルは、実用性を進化させることで生活を豊かにしてきた、まさに功労車です。ただ、それらは世代交代のたびにその役割を終え、あっさりと姿を消していきました。一方、実用性よりも楽しさを優先させていた一部の「わがままモデル」は、歴代のオーナーたちによって大切に保存されてきたことで、30年の時を経た今でも現存している、とも言えそうです。
つまり、現役当時からデザインを楽しめた・走りを楽しめた、そんなモデルだけが必然的に現代に生き残ったのだ、と考えられます。そこで、先代たちが残してくれた「わがままモデル」の中からEDGE編集部が独断と偏見で選んだ4台をご紹介します。どれも個性的なデザインや味のある走りを楽しめるモデルです。いざ文化遺産的モデルの世界へ!
流通量300台! 名車となったイギリス生まれの小さな大衆車
ローバー ミニ。クラッシックミニとも呼ばれています。イギリス生まれの大衆車で1959~2000年まで製造されていた超ロングセラーモデルかつ、累計500万台以上も売れた大ヒットモデルです。登場年からすると、すでに「ネオ」じゃないクラシックモデルとも言えますが、90年代も現役だったことから選定してみました。
大衆車として生まれましたが、レースでも活躍するなどやんちゃな一面も持っています。そのキュートな見た目と性格が多くの人に愛されことで、現在に残されてきたのでしょう。
中古車流通量は300台弱、価格帯は30万~300万円で応談物件は5分の1程度です。豊富な流通量と広い価格帯から、選択肢も広く検討しやすいモデルです。 ローバー ミニ(初代)の中古車を探してみる▼検索条件ローバー ミニ(初代)×全国ローバー ミニのオススメの選び方や相場、グレードなどの徹底解説を見る
流通量40台! 激シブな質実剛健セダン
メルセデス・ベンツが作った小型セダンですが、中身は当時の大型の高級セダンと遜色ない豪華な作りとなっています。同社初の5ナンバーサイズセダンでしたが、これが日本でウケました。バブル当時、赤坂六本木界隈では「小ベンツ」「赤坂サニー」と皮肉られていたようです。それだけたくさん売れていた(走っていた)ということでしょう。
あれから30年、今あらためて190クラスで赤坂六本木界隈に乗り付けるイメージをしてみてください。周りはスタイリッシュでスポーティなSUVだらけです。きっとその景色の中、190クラスは絶妙なレア感や質実剛健ながっしりしたフォルムが映えて妙にカッコよく見えるはずです。
中古車流通量は40台とあまり多くはないですが、フルノーマル物件が多そうなので、歴代オーナーたちに大事に乗られてきたモデルという感じを受けます。価格帯は80万~500万円ですが、3分の1程度が応談物件となります。 メルセデス・ベンツ 190クラス(初代)の中古車を探してみる▼検索条件メルセデス・ベンツ 190クラス(初代)×全国カーセンサーEDGE人気連載「名車への道」メルセデス・ベンツ 190を見る
流通量20台! 官能エンジンに加え、置き映えもする秀逸なデザイン
1992~1998年まで販売されていた、イタリアの名門アルファロメオの快速セダンです。当時世界的に熱く盛り上がっていたドイツツーリングカー選手権(DTM)で大活躍をしたこともあり、日本でも大ヒットモデルとなりました。
1995年までの前期型は、2L DOHCの元気にブン回るNAエンジンを搭載するツインスパークと、フィアット製2Lターボを積む4WDのQ4という2グレードがラインナップされていました。後期型からツインスパークにはフィアット製のファイアーエンジンが採用されているようです。また、V6というV6 SOHCエンジンを搭載するグレードも追加されています。
155の魅力は、DTMで大活躍した実績もあって「速さ」となるでしょう。ただ、現代のモデルと比べたときの魅力は「速さ」よりも「走りの味」と変化するかもしれません。そして何といってもこの武骨なデザインがたまりません。こんなフォルムのセダンは、一生待っていても登場しないでしょう。レースでの実績、走りの味、デザインと3拍子揃ったネオクラシックセダンです。
原稿執筆時点の中古車流通量は20台。価格帯は70万~200万円くらいで、応談物件は2台でした。投稿されているクチコミを見ると、やはりエンジンの官能性能、デザインに惚れこんでいるオーナーが多いことがわかります。一方、意地で維持しているという、一度その蜜の味を知ってしまったが故の維持する苦悩も垣間見ることもできます。いいですねぇ、ここまで惚れこむことができるモデルもなかなかありません。 アルファロメオ 155(初代)の中古車を探してみる▼検索条件アルファロメオ 155(初代)×全国カーセンサーEDGE人気連載「名車への道」アルファロメオ 155を見る
流通量50台! 時流の中を自流で行く、おしゃれに目立てる本格派
SUVブーム到来と騒がれてからすでに数年が経ちますが、まったくその勢いは衰える様子がありません。SUV時代は、かなりの長期政権となりそうです。が、30年くらい前にもRVブームがありました。三菱 パジェロやトヨタ ハイラックスサーフといった本格クロカンに加え、トヨタ RAV4、ホンダ CR-Vなどのライトクロカンが街中に走り回っていました。その頃に登場したのがチェロキーです。こちら、Jeepが作った泣く子も黙る本格派です。
時流がクーペルックなスポーティSUVにシフトしてきた今こそ、無骨な本格クロカンが目立てる状況となってきました。感度の高い人は、スズキ ジムニーやメルセデス・ベンツ Gクラスといったカクカクモデルに移行しています。で、あればその中でさらにレア感とおしゃれ感が共存するネオクラシックモデルは、カッコいい選択と言えるのではないでしょうか。チェロキーは世代によって大胆にフォルムを変えてきたモデルですが、初代はカクカク無骨のど真ん中ストレートモデルです。勝てます。圧勝です。
原稿執筆時点の流通量は50台。価格帯は90万~390万円です。カスタムされた物件も多いですが、逆に言うとそれぞれが個性的とも言える、選ぶ時間からたっぷりと楽しめるモデルではないでしょうか。 ジープ チェロキー(初代)の中古車を探してみる▼検索条件ジープ チェロキー(初代)×全国モデル市川紗椰のチェロキーを前にして、マニアックなエピソードを語る を見る
文化遺産保存活動的にお宝車を探す行為は最高に楽しい
先人たちによって現在まで大事に残されてきたモデルは、それなりに残った理由があります。単なる懐古主義ではなく、そんな大事にされてきた物件の魅力をあらためて理解し、楽しみ、次の世代に残していくという考え方で自分にとってのお宝車、ちょっと探してみませんか? これも中古車探しの楽しみ方のひとつですので。 とりあえず25年以上前のモデルを探してみる▼検索条件全車種上限1996年式×全国文/EDGE編集部、写真/岡村昌宏、早川佳郎、ローバー、メルセデス・ベンツ、Jeep
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