新型BMW 2シリーズ アクティブ ツアラーは後輪駆動モデル級のスポーツツアラーに成長。日本導入グレードはどうなる?
掲載 carview! 114
掲載 carview! 114
1980年代の後半から欧州でもトレンドになりつつあったミニバンについて、当時の社長エバハルト・フォン・キューンハイムはスポーツ性を重んじるBMWの哲学に則り「ミニバンは決して作らない!」との発言を行った。しかしその後ミニバンは大きな流れとなり、BMWもその掟を破って2014年に「2シリーズ アクティブ ツアラー」(F45)を市場に投入する。
BMW初の背の高い2ボックスボディ、FFレイアウト、新開発のマクファーソンストラットとAアームを採用したシャシーなど新しい事ずくめだったが、この8年間に43万台が販売される成功を収めた。しかもオーナーの80%が他のブランドからの乗り換えというオマケまで付いて来たのであった。BMWはこの成功の要素を「プレミアムバリュー」「機能性」「ファン・トゥ・ドライブ」と分析している。主要市場は88%が欧州で、日本、台湾、韓国と続いている。
さて、この2シリーズ アクティブ ツアラーがフルモデルチェンジを受け2世代目(U06)に進化した。ベースとなるプラットフォームはFFプラットフォーム「UKL2」で、サイズは全長4386(+32)×全幅1824(+24)×全高1576mm(+21mm)、ホイールベースは2670mmで変化はない。パワートレーン関連ではガソリン&ディーゼル車ともに第2世代の48Vマイルドハイブリッド(14kW/19馬力)が、ベースモデルを除いて全車に搭載されている。
デザインは外装も内装も先代の面影がないほど大きく変わっており、特に先代の3倍はあるフロントの大型化されたキドニーグリルと、2本のパワードーム風プレスラインをもったエンジンフードがモダンで、力強くスポーティな印象を与えている。Cd値は0.26に改善された。
インテリアもデザインや質感、機能がアップグレードされ、「iXシリーズ」に搭載されているカーブドタッチディスプレイや、コンパクトモデルとして初の「オペレーションシステム8」が搭載され、「ヘイBMW!」で起動するボイスコントロールも装備する。
今春からドイツを始め欧州で販売されるのは3車種。
・BMW 218iアクティブ ツアラー:3気筒ガソリンターボ(136馬力)
・BMW 218d アクティブ ツアラー:4気筒ディーゼルターボ(150馬力)
・BMW 223i アクティブ ツアラー:4気筒ガソリンターボ(218馬力)
これに加えて夏までには下記もラインアップされる。
・BMW 220i アクティブ ツアラー:3気筒ガソリンターボ(170馬力)
・BMW 223i xDrive アクティブ ツアラー:4気筒ガソリンターボ(218馬力)/4WD
・BMW 230e アクティブ ツアラー:PHEV/3気筒ガソリン+モーター(システム出力326馬力)
この試乗会には夏から発売が予定されているPHEV仕様の230e xDriveが用意されていたので、このモデルを中心にテストを行った。搭載されるeドライブシステムは5世代目で、磁石レス電気モーターの効率は93%上昇している。また搭載される希土類を使わないリチウムイオン電池は容量が従来のおよそ50%増しとなり、ネットで14.9kWh(グロスで16.3kWh)となる。最高速度は145km/h、航続距離は旧モデルよりも35km増しの90kmとなった。ウォールボックスでは2.5時間でフル充電が可能だ。
キャビンはコンパクトクラスとは思えないほどゆったりとしていて、パノラマルーフのお陰で明るい。10.25インチのインフォメーションディスプレイと10.7インチのタッチコントロールディスプレイは「iX」と共通だ。
スタート時は「パーソナルモード」と名付けられたハイブリッドモードを選択すると、まずは電気モーターだけで発進する。最初の街中のセッションでは次から次へと続くスピードバンプに悩まされるが、およそ100kgと想像される電池の重さにも関わらず、マクファーソンストラットとAアームを組み合わせたシャシーはしっかりとバンプを吸収する。
郊外でスロットルを踏み込むと110kW(150馬力)の1.5リッター3気筒ターボエンジンが着火、130kW(177馬力)の電気モーターと共に240kW(326馬力)のシステム出力で力強い加速を見せる。山岳路に入ってスポーツモードを選択すると、登販路やコーナーでは後輪にトルクが伝わりトラクションが増して、姿勢が安定する。
ソフトウェアがアップデートされた7速DCTはスタート時から滑らかなシフトを可能にしている。電気モーターとの協調も全く問題ないレベルだ。ステアフィールも旧モデルではFFの性格を完全にマスターしているとは言えなかったが、このモデルではFRに勝るとも劣らないレベルに仕上がっている。
この230ePHEVだけでなく、後にテストしたICE搭載の新型2シリーズ アクティブ ツアラーは「駆け抜ける歓び」を体感できるファミリースポーツツアラーに成長していた。コンパクトSUVブームの中にあっても、そのエレガントなデザインで十分に存在感を放つに違いない。
注目される日本導入グレードは現在のところ以下のモデルが準備されている。
・BMW 218iアクティブ ツアラー:3気筒ガソリンターボ(136馬力)
・BMW 218d アクティブ ツアラー:4気筒ディーゼルターボ(150馬力)
・BMW 223i アクティブ ツアラー:4気筒ガソリンターボ(218馬力)
・BMW 230e アクティブ ツアラー:PHEV/3気筒ガソリン+モーター(システム出力326馬力)
早ければ3月にもBMWジャパンから正式発表があるだろう。ただしPHEVは夏からの生産で、導入は早くても秋ごろになるはずだ。価格はまだ発表されていない。
※取材記者が独自に入手した非公式の情報に基づいている場合があります。
レポート:Alex Ostern/Kimura Office
写真:Kimura Office
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
トヨタ世界初!謎の「“パイ”エース」に大反響! 屋根なし&12人乗りに「成人式仕様みたい」「オトナも楽しめそう」の声! “マル秘システム”搭載の「ハイエース」がスゴイ!
頑張れ日産! フェアレディZの2025年モデル発表、あわせて新規注文を再開!
もう待ちきれない! [新型GT-R]はなんと全個体電池+次世代モーターで1360馬力! 世界が驚く史上最強のBEVスポーツカーへ
「ジャパンモビリティショー2024」に若者たちはどう感じたか? 対話と提案で「次世代モビリティ社会」を作る
プライベート空間重視な人におすすめ! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
熊本「交通系ICカード廃止」はむしろ良かった? “大危機”から垣間見える「地方の選択肢」と、都心で広がる可能性とは
スズキ初ってマジか!! 新型フロンクスの新アイテム採用のヒミツが衝撃
12月7日(土)京都お東さん広場(東本願寺門前広場)で「京都モビリティ会議」開催(入場無料)
ルーミー/トール受注再開! 現行は2027年まで販売ってどうよ!? 3年も生き延びるってマジか!? ビッグマイチェンは2025年!
全車[EV]化計画を撤回!? ベンツもボルボもEV化減速してるけど…[ホンダ]はどうするん?
ホンダが激カッコいいSUV発表! [アキュラADX]みたいなクルマが日本にも必要だろ!
[車検]費用が増える? 2024年10月より車検での[OBD検査]を本格運用へ
【クセ強だけど懐かしい】光岡、55周年記念車「M55ゼロ・エディション」発売。100台限定…ベースはあの車
「売れる車がない」なんて言わせない! 北米日産の大型SUV「アルマダ PRO-4X」が魅力的…価格も発表
新型「ティグアン」正式発売で注目集まる豪華装備とお値打ち度。世代遅れの兄弟「Q3」よりお買い得
メルセデスAMG「A45」に“最後の限定車”登場。2.0Lターボは421馬力も…価格は1000万円超え!!
ホンダの高級ブランドが新型SUV「ADX」を発表。クセ強め“アメリカン顔”の衝撃や背景とは?
北米レクサスが販売する3列SUV「TX」は何モノ!? “LBX顔”で実質650万円~…25年モデルに進化
【アルファード/ヴェルファイアはイヤ!】そんな人の選択肢になるかもしれない高級ミニバン「Vクラス」はどんなクルマなのか?
新たな仲間募集、JAFの給水素+給電カー、新型GR86の方向性…S耐最終戦で見えたトヨタと水素の現在地
【SUVだらけでお腹いっぱい】世間に流されず自分らしい車を探し出すための、愛車の「因数分解術」
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!